令和5年度私大等経常費補助金交付状況

私学事業団が公表 843校に総額約2976億円交付

学生1人当たりで14万2千円前年度と同額

日本私立学校振興・共済事業団(福原紀彦理事長)は、このほど令和5年度私立大学等経常費補助金交付状況を公表した。それによると私立大学、私立短期大学、私立高等専門学校計917校のうち843校に総額2976億1697万5千円が交付された。残りの74校は別掲の表の通り、未完成、募集停止、管理運営不適正等により補助金が不交付となった。  

私立大学等経常費補助金は私立学校振興助成法等を法的根拠に、私立大学等の教育研究の維持向上、学生の修学上の経済的負担の軽減、経営の健全性向上のため、国が財政的支援を行っているもので、私立学校にとって基幹的な補助金。同補助は教職員数や学生数等に所定の単価を乗じて算出した基準額を教育研究条件の状況に応じて傾斜配分する「一般補助」と教育研究に関する特色ある取り組みに応じて配分する「特別補助」がある。  

交付総額2976億1697万5千円の内訳は、一般補助が2770億7422万3千円、特別補助が205億4275万2千円。特別補助の交付状況は、(1)成長力強化に貢献する質の高い教育(交付学校数422校、交付額56億9752万2千円、以下同様)、(2)社会人の組織的な受け入れ(183校、3億1031万円)、(3)大学等の国際交流の基盤整備(218校、23億7030万4千円)、(4)大学院等の機能の高度化(645校、119億4156万3千円)、(5)東日本大震災からの復興支援(7校、9140万6千円)、(6)令和5年梅雨前線・台風第2号、令和6年能登半島地震からの復興支援(70校、1億3164万7千円)で、交付学校実数は728校だった。  

前年度と比べ一般補助が4億5千万円増えた一方、特別補助は3億9048万9千円減額となった。学校種別の補助金交付状況は別掲の表の通りだが、補助金の約96%が大学に交付されている。1校当たりの交付額は大学が4億8713万6千円、短期大学は4846万円、高専は1億1819万7円。学生1人当たりでは大学が14万2千円、短大が14万4千円、高専が14万7千円。  

管理運営不適正によって2大学、3短期大学に補助金不交付の措置が、また7大学、短期大学に補助金の75%~10%の減額措置が取られた。 

補助金の交付状況学校ごとに見ると、大学で補助金額が最も多かったのは早稲田大学で平成28年度から8年連続。令和5年度の経常費補助金交付では、初めて専門職大学2校に合計約5615万円が交付されている。専門職短期大学では令和4年度から補助金の交付を受けている学校がある。大学に対しては平均で約4億9千万円の補助金が交付されていたが、私大の経常的経費に占める補助金割合はかつて30%に迫る時期もあったが、今は10%程度となっており、個人補助重視の傾向だ。