質の高い教師の確保特別部会が初会合

質の高い教師確保へ環境整備の在り方検討

令和6年度から3年間が集中改革期間

文部科学省の中央教育審議会初等中等教育分科会の下に今年5月に新設された質の高い教師の確保特別部会の初会合が6月26日、対面とオンラインにより開かれた。

主な議題は「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について。部会長には貞広斎子・千葉大学教育学部教授が就任、委員は部会長を含め20人。質の高い教師の確保のための環境整備については基本的に公立小・中学校を想定していることから委員には、公立学校団体である全国連合小学校長会会長や全日本中学校長会会長、教育委員会教育長らのほか、大学の研究者、学校業務改善に取り組む民間団体代表らが参加している。

冒頭、同省から学校における働き方改革や教師の処遇、学校の指導・運営体制の充実関係の制度や現状、課題などが説明されたほか、公立の教員勤務実態調査(令和4年度)の集計速報値が報告された。同速報値では働き方改革の取り組みなどで平成28年度調査と比べ教員の在校時間が小・中学校で1日当たり30分程度減少したものの、なお教諭で平日11時間前後学校に留まっており、厳しい勤務環境に変わりはない。

質の高い教師の確保に関しては、同省の「質の高い教師の確保のための教職の魅力向上に向けた環境の在り方等に関する調査研究会」(貞広斎子座長)が今年4月に「論点整理」を公表しており、その中では基本的な考え方に始まって、教員給与等の在り方、教員の勤務制度の在り方、更なる学校の働き方改革の推進、学級編成や教職員配置の在り方等、支援スタッフ配置の在り方等について論点を整理している。

特別部会でこの論点整理についても同省から概要が説明された。その後、委員がそれぞれ意見を述べたが、「(教員の確保、環境整備等に関して)緊急提言を発出してほしい」「地域や保護者からの(度を越えた)要求や苦情に苦慮している教員は多い。国や教育委員会が学校を支援してほしい」「個人ベースだけではなく、組織体制の検討が必要」「学校に優先度の低いものはやらなくてもいいあるいは遅らせてもいいと国が言ってほしい」「地域との関係で学校行事の削減について校長は判断に困っている」「人の確保が最優先」などの意見が聞かれた。そのほか理不尽な保護者等から学校を守る仕組みを検討してほしいとの意見が複数委員から聞かれた。

国の経済財政運営の基本方針を定めた、2023年度の、いわゆる「骨太の方針」(6月16日に閣議決定)では質の高い公教育の再生等として、教職の魅力向上等を通じ、志ある優れた教師の発掘・確保に全力で取り組むこと、令和6年度から3年間を集中改革期間とし、スピード感を持って、小学校高学年の教科担任制の強化や教員業務支援員の小・中学校への配置拡大を速やかに進めるとともに、来年度中の教員の処遇を定めた給特法改正案の国会提出を検討する、などとしている。長時間勤務等により教職志望者が減少、教員等の確保が喫緊の課題となっている。

同部会が公務員ではない国立学校や私立学校の教員についてどのような方針を示すかは現時点では不明。