金沢工業大学の取り組み

浜松開誠館中高校でUNDP起業家育成プログラム

段階的に生徒向けワークショップへ

金沢工業大学SDGs推進センター(石川県野々市市)はこのほど、国連開発計画(UNDP)と連携した起業家育成プログラム「#Movers4Entrepreneurs」日本版プログラムのプロトタイプを用いたワークショップを浜松開誠館中学校・高等学校(静岡県浜松市)で実施した。日本国内での実施は今回が初めて。

同中学校・高等学校は、DXハイスクール採択校であり、この取り組みはその一環として行われた。同中学校・高等学校は、同大学の協定校であり、オープンキャンパスや、DXハイスクール応援プログラムに積極的に参加している教育機関の一つ。

同プログラムは、UNDPがアジア太平洋地域を中心に展開する若者の起業家精神育成のための国際的な取り組み「Campus Inno-Hive: #Movers4Entrepreneurs Training of Trainers (ToT)」を基に、同大学が日本の教育機関向けにアレンジしたもので、当日は、UNDPのToT研修を受講・修了した同大学の教職員、学生、研究員6人がファシリテーターとして登壇し、約70人の教職員が参加した。

プログラムは、生成AIを活用し、途上国出身の起業家等の自分たちと異なる価値観を有する「ペルソナ(架空の人物像)作成」や、そのペルソナをグループメンバーにしたグループディスカッションを中心に構成された。AIが提示する視点を起点とすることで、多様性を有する議論の導入が円滑になり、参加者間の対話が促進されるなど、活発な意見交換が行われた。

参加者からは「教科の枠を超えて、多様な視点で学びを行うことが非常に新鮮だった」といった声が多く寄せられた。また、一部の教員からは「生徒に対して起業家精神を育む授業を展開したい」という強い関心が示されており、今後は、こうした教員を対象としたフォローアップ研修の実施も検討していく。

さらに、ワークショップ受講前後の参加者のモチベーションの変化を測るワークも導入した。これは、日本の教員研修ではあまり見られない手法であり、インタラクティブな運営スタイルとして、今後の日本版プログラムにも取り入れていく予定にしている。

同プログラムをきっかけに、生成AIとアントレプレナーシップ教育を融合した新たな教員研修モデルの構築を進め、今後は段階的に生徒向けのワークショップへと展開していく。

今後も同大学では、教員、学生、地域、国際機関が連携し、持続可能な社会の実現に向けたグローバルリーダー育成に取り組んでいく。