中教審第13回教育課程企画特別部会開催

論点整理案を承認近く論点整理として公表へ
調整授業時数制度を創設
中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会は9月19日に第13回教育課程企画特別部会(部会長=貞広斎子・千葉大学副学長)を文部科学省でウェブ会議方式を併用して開催した。
9月5日に出された同特別部会の論点整理素案を修正した論点整理案が文科省から示された。
素案から大きな修正はなく、各教科の標準授業時数を調整することで時間を作り、別の教科時数に上乗せしたり、教員の研修に充てられるようにする調整授業時数制度の創設、週当たり授業時数を年間を通じて平準化して、教師1人当たりの時数を減らし、余白を生み出すこと、柔軟な教育課程の編成を促進し、不登校児童生徒、特定分野に特異の才能のある児童生徒への特例の新設、日本語指導が必要な児童生徒、通級指導が必要な児童生徒の特例の拡充、情報活用能力を抜本的に向上させるため、小学校では総合的な学習の時間に付け加える形で時間を確保し情報の内容を教えること、中学校では家庭科と分離して情報・技術科(仮称)を新設し学習の内容を深めること、高校は情報科の内容を深めること、学習指導要領の構造化、表形式化、デジタル化を図って分かりやすくし、それを踏まえ教科書は中核的な概念をつかみやすい内容に精選、「学びに向かう力、人間性等」の評価は個人内評価で扱うこととし、特に際立っている場合には「思考・判断・表現」の観点別評価に〇をつけることなどが提案されている。
先行して取り組んでいる研究開発学校と同様に調整授業時数制度を実施したいという声が多数寄せられているため、文科省は公立小中学校を対象に調整授業時数制度を先取りする「教育課程柔軟化サキドリ研究校事業」を実施することも報告。研究校の調整授業時数は教科ごとに10%程度を上限とし、実施は令和8年度から10年3月までの2年間を想定している。
論点整理案とサキドリ研究校事業に対して特別部会委員に意見が求められ、「働き方改革のためだけに行うものではなく、保護者、生徒児童、地域住民にも納得が得られる説明が必要」など論点整理の多方面への正しい周知を求める意見があった。また「探究的な学びを深めるために言語能力の重要性は一層高まる。経験、体験を持たないAIの言葉と学校で培う言語の差別化が必要。今後開かれる学習指導要領の評価総則、国語のワーキンググループ等で議論してほしい」などワーキングループにも要望が出された。
サキドリ研究校に関しては、「サキドリ研究校は、高校での実施もぜひ検討してほしい」「研究開発学校の枠組みを使うことは、学習指導要領の規定を一定程度離れてもよいということなので、調整授業時数という形式の部分だけでなく、教科の内容にも手を加えてよいことにできないか」などの要望があった。論点整理案は委員から承認され、細部の修正などは部会長一任とし、論点整理として後日公表される。
また、初等中等教育分科会教員養成部会(部会長=秋田喜代美・学習院大学文学部教授)に、教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループ、その下に幼児教育作業部会、特別支援教育作業部会、養護教諭・栄養教諭作業部会が設置されることが報告された。


