文部科学省令和8年度予算案

私学助成予算4084億円

高校の授業料等支援拡充

令和8年度政府予算案が12月26日に閣議決定された。このうち文部科学省の一般会計の予算額は総額で5兆8809億円、前年度と比べて3715億円(6・7%)と大幅に増額した。

このうち私学助成関係予算額は前年度比11億円増の総額4084億円。内訳は、(1)私立大学等経常費補助が2987億円(前年度比8億円増)で、そのうち93%を占める一般補助の予算額は2782億円(同9億円増)で、物価上昇等を踏まえた教育研究基盤の維持・強化に必要な支援や、地域経済の担い手やエッセンシャルワ―カーの育成等を行う地方中小規模大学や日本の産業を支える理工農系人材の育成等を行う大学への重点支援、教育研究の質の向上に向けたST比(専任教員1人当たり学生数)に係るメリハリある配分の強化を行う。また残りの7%に当たる205億円(同2億円減)の特別補助では、新たにイノベーション創出に向けた教育研究環境整備支援に6億円を計上し、科学技術・イノベーション人材の育成強化を図るため、研究力の高い私立大学への施設・設備整備費と経常費等の一体的かつ重点的な支援により、最先端の「知」を生み出し、日本の競争力を高める拠点機能を強化する。

この支援には別途、施設・設備整備費として7億円を計上している。

そのほか特別補助では大学院の機能の高度化等に117億円(同1億円増)、少子化時代を支える新たな私立大学等の経営改革支援等に25憶円(前年度と同額)、私立大学等改革総合支援事業に103億円(同)が計上されている。また、(2)私立高等学校等経常費助成費等補助は1006億円で、前年度比3億円の増額。その内訳を見ると一般補助が837億円(前年度比4億円増)で物価高を踏まえ幼児児童生徒一人当たりの単価を増額する。特別補助は136億円(同1億円減)、特別支援学校等への支援は34憶円(同1億円増)となった。

さらに、(3)私立学校施設・設備の整備の推進は、前年度と同額の91億円。その内訳は、非構造部材や構造体の耐震対策や避難所機能の強化など防災機能強化への重点支援、熱中症による事故防止のための空調設備の整備推進に合計41億円(同5億円減)を計上。また私立高校等の教育DXの推進に22億円(前年度と同額)を計上し、ICT教育設備や校内LANの整備を支援。加えて私立大学等の教育研究基盤の向上に28億円(同5億円増)を計上している。

私立学校の施設・設備整備に関しては先日国会で成立した平成7年度補正予算に146億円が計上されたほか、耐震化・施設の建替え等の融資事業(日本私立学校振興・共済事業団が実施)に600億円の融資枠も設けられる。

このほか自由民主党・公明党・日本維新の会の3党間で話し合いが続けられてきた高校生等への授業料支援等に関しては6174億円が計上された。このうち大半を占める高校生等への授業料の支援(高等学校等就学支援金等)は5824億円となった。令和7年度当初予算の4074億円と比べると1750億円の増額となっている。7年度予算においては国会での予算修正が行われ、高校生等臨時支援等1049億円が新規計上され高校生等への修学支援は総額5285億円となっていた。令和8年度の高校生等への授業料の支援では、収入要件が撤廃され、私立高校の支給上限額は45万7200円に引き上げられている。私立高校等の通信制課程の支給上限額は33万7200円。外国籍生徒、外国人学校の扱いが見直され、「留学」等の我が国に定着することが見込まれない在留資格の外国籍生徒は対象外。その上で在校生(留学生を含む)については、令和7年度までの制度による支援を継続する。また地方負担が導入され、国が3/4、都道府県が1/4の負担割合に変わる。

加えて高校生等への授業料以外の教育費の支援(高校生等奨学給付金)は3党合意を踏まえ、前年度の152億円から322億円に増額し、支援対象を中所得世帯(年収490万円程度)まで拡充する。国と都道府県の負担割合は国1/3、都道府県2/3から、国と都道府県の折半となる。

このほか高校等専攻科生徒、高校等で学び直す者への授業料支援等に16億円(同7億円増)、就学支援金制度の外国籍生徒、外国人学校の扱いの見直しに伴う措置として13億円が計上されている。

令和7年度補正予算ではあるが、高等学校DX加速化推進事業については52億円が計上された。新規採択校の募集規模は100校、1校当たり1000万円の予算額。