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記事2016年2月3日 2364号 (1面) 
中央教育審議会・大学分科会
3ポリシーに基づく大学教育実現など
大学運営の改善を議論

中央教育審議会大学分科会(分科会長=永田恭介・筑波大学長)は1月26日、文部科学省内で第126回の会合を開いた。3ポリシーに基づく大学教育の実現、認証評価制度の改善、専門的職員の活用などによる大学運営の改善の3件を主な議題とした。これらはいずれも大学教育部会が議論を重ねている。  3ポリシーについては、その意義や留意事項などを示すガイドラインを作成中で、今年度中に公表する予定。委員からは「アドミッションポリシーで重要なのは入試時点の能力でなく将来性である点を強調したい」「以前から3ポリシーの重要性はずっと言われ続けてきた。にもかかわらずさらにガイドラインが必要とされる現状を省みる一文が欲しい」「GPA(成績平均値)方式の評価を強調したい」などの意見が出た。  認証評価制度の改善、充実についても、今年度中に分科会としての意見をまとめる。評価基準の項目や評価方法の改善、評価結果に基づく改善の促進、認証評価機関の評価の質の向上などについて具体的方策を示す。委員からは「評価を社会にどう納得してもらうかが十分に書かれていない」「分野別評価の実施は緊急性が高く、もう具体的に進めるべき段階だ」「普段から自己点検をしていれば評価に特別な労力を注ぐ必要はない、との認識に立つべきでは」などの意見が出た。  大学運営の改善・充実のための方策については、特に専門的職員の活用が論点となり、そのキャリアパスの整備も含めた体系化を図るべき、といった意見が出た。  また、これら議論に先立って二つの諮問を受け、分科会として了承した。一つは、国際医療福祉大学が千葉県成田市に医学部を新設する件について。昨年7月に内閣府・文部科学省・厚生労働省が決定した「国家戦略特区における医学部新設に関する方針」に基づいて平成29年4月に新設される同学部は、収容定員840人(留学生120人を含む)の予定だが、大学設置基準は定員720人超の医学部の基準を設けておらず、特例措置が講じられる。そのための省令制定の諮問を受けた。もう一つは認証評価に関するもの。大学基準協会からの、新たに「グローバル・コミュニケーション系専門職大学院」の認証評価を行う、との申請について諮問を受けた。この認証評価は国際教養大学グローバル・コミュニケーション実践研究科が対象となる。

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