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全私学新聞

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記事2016年2月23日 2366号 (1面) 
文科大臣経験者らと懇親会
私学振興協議会(懇親会)開催 全私学連合
私学団体代表ら28年度予算に感謝
国公私間 格差是正などで意見交換

清家篤・全私学連合代表(慶應義塾長)と河村建夫・衆議院議員が共同代表の「私学振興協議会」の懇談会が、2月22日、東京・市ヶ谷の私学会館で開かれた。懇談会は、平成28年度私学関係政府予算案等に関して私学団体代表らが国会議員に感謝、私学振興策等について意見交換する趣旨で開かれた。「私学振興協議会」は、自由民主党の文部科学(文部)大臣経験者、文部科学(文教)部会長経験者、現職の文部科学部会長と全私学連合を構成する私学団体代表等が同じテーブルを囲み意見交換する場。


初めに、全私学連合の清家代表が平成27年度政府補正予算、28年度予算での私学振興予算の増額等に感謝した上で、私学関係者との忌憚のない意見交換を要請した。=写真右=  続いて大島理森・元文部大臣(現衆議院議長)は「私学にはもう一度自立の精神と建学の精神をかきたてて頑張って頂きたい」と、また、私学振興協議会事務局長の塩谷立・元文部科学大臣は、「今私立中学校に支援をしようとわが党としても具体的に盛り込もうとしている。私学の皆さんが頑張っていける状況を作っていきたい」と語った。  遠藤利明・元文部科学部会長(現オリンピック・パラリンヒック大臣)は、「最後は幼児教育、高校、大学の無償化に取り組んでいく覚悟が必要ではないかと思っている」と語った。木原稔・文部科学部会長は、「我々も文科省もこれから取り組もうとしていることを率先して先取りをして頂いているのが私学。是非、そこをしっかり学ばせて頂きたい」と挨拶した。  この後、日本私立学校振興・共済事業団の河田悌一理事長の発声で乾杯=写真左=。続けて渡海紀三朗・元文部科学大臣(現党教育再生実行本部長)が挨拶し、「最近、貧困の連鎖という問題に取り組んでみようと思っている。しばらくは財源(の問題)を忘れて、日本の教育はかくあるべしということをやってみたい。公私間の不公平は何とかしなくてはいけない」と語った。  松野博一・元文部科学部会長は、「公立私立のイコール・フッティングに近づけていくのが一番重要なことだろう。教育政策は最大の経済政策、社会政策ということをしっかりと打ち出していきたい」と語った。  この後、共同代表の河村建夫・元文部科学大臣は、「(私学の振興を)どういう形で進めていくかについては文部科学省も考えているようだが、その中にあって私学はどのように特性を出していくかが問われている。この協議会でさらに詰めた議論をしていきたい」と語った。  丹羽秀樹・元文部科学部会長は、「公教育と私学との公私間格差をしっかりと踏まえ頑張っていきたい」と語った。  冨岡勉・元文部科学部会長(現文部科学副大臣)は、教育予算の拡充に向け私学関係者とともに一致団結して頑張っていく考えを強調した。  懇談会の後半は、全私学連合を構成する私学団体の代表等が挨拶したが、全日本私立幼稚園連合会の北條泰雅副会長は、平成28年度予算に感謝、幼児教育振興法(仮称)の制定に全力で取り組む考えを強調、日本私立小学校連合会の小泉清裕副会長は「私立小学校は全体の1・1%と小さな存在だが、日本を変え世界を変える人が卒業している。是非、厚い支援を頂きたい」と要請。  日本私立中学高等学校連合会の吉田晋会長は、公立中高一貫校は無償で通常の公立中学校とは異なる特別な教育をし、私立の中学校を圧迫していることなどを指摘、私立中学生への支援金の創設を要請した。  日本私立短期大学協会の関口修会長は、短期大学の地方振興に果たしている役割の大きさや、地方私学の振興の重要性を強調した。日本私立大学団体連合会の清家篤会長は、「私立なので国に頼らず自立して頑張ることは当然だが、私立大学は我が国の学生数の約4分の3を教育しており、私立とはいえ国の人材を育成するという役割も担っている。その分については公的な支援を頂き、しっかりと良い人材を世に出し、今の社会が必要な研究成果も挙げていきたい」と語った。

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