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記事2016年12月3日 2393号 (1面) 
私立小学校私立中学校就学支援金創設を
中高連日私小連日私学保連 私学振興全国大会を開催
水落副大臣 文科省も精いっぱい努力
耐震補助の大幅拡充等求めた「決議」を採決

日本私立中学高等学校連合会(吉田晋会長=富士見丘中学高校理事長・校長)、日本私立小学校連合会(小泉清裕会長=昭和女子大学附属昭和小学校長)、日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会(中村良彦会長)は11月29日、東京・メルパルクホールで平成28年度私立小・中・高等学校私学振興全国大会を開催した。自由民主党の文教関係議員に来年度私学関係概算要求の満額実現を要請するために開いている大会で、今年は1600人を超える私学関係者、保護者が出席した。


例年、私学振興全国大会は東京・千代田区の東京都日比谷公会堂で開催していたが、日比谷公会堂が改修工事中ということで、会場を替え実施した。また、この日は国会の情勢から衆議院議員が大会に出席できない状況となったため、来賓としては参議院議員のみの出席となった。  会の冒頭、石田正城・中高連副会長の開会の辞に続いて、主催者を代表してあいさつした吉田・中高連会長は、平成29年度私学関係概算要求の満額実現を出席の国会議員に要請、特に、何の公的支援措置もない私立中学生・私立小学生に対する就学支援金制度の実現を強く要望、「子供たちが幸せな学校生活を送れるよう努力してまいりたい」と語った。  また主催者を代表して日私学保連の中村会長は、「私学協会の先生方と保護者会が力を合わせてこの運動をしていくことが重要。47都道府県(の保護者)は気持ちが一緒。出席の国会の先生方には私たちの熱い気持ちを理解して頂いて、より一層のご支援ご協力をお願いしたい」と語った。  その後、文部科学省を代表して水落敏栄副大臣(参議院議員)があいさつし、「わが国の未来は教育にかかっている。なかでも学校教育の大部分を担い、個性豊かで多様な教育活動を展開している私立学校の役割はわが国の学校教育に極めて重要との認識の下、私学助成を始め基盤的な経費を安定的に確保することが重要だと考えている」とし、私立学校を取り巻く環境が厳しい中にあって、文部科学省として精一杯努力していく考えを明らかにした。続いて中高連の近藤彰郎副会長が「要請」として、私立高校にあって私立中学校・小学校にはない就学支援金の実現が悲願だとし改めてその実現を、また私立学校の自主性尊重への配慮を要請した。  与党・自由民主党を代表して有村治子・政務調査会長代理(参議院議員)は自主性と共に公共性への尽力を要請した上で、「これまでもこれからも自由民主党は私学助成、その礎になるしっかりとした予算確保を、建学の精神が実現されるようなその応援を皆様と手を携えて築いていく」との決意と覚悟を明らかにした。また赤池誠章・参議院文教科学委員長は、「私立中学等就学支援金に関しては、厳しい事務折衝が行われている。週明けには内々示のようなものがあると思うので、それを踏まえ、われわれ自民党が財務省にさらなる要請をさせて頂きたい」と語った。また藤川政人・参議院財政金融委員長も予算確保に頑張りたいと語った。その後、愛知県私立中学高等学校保護者会連合会の桂秀さんが私立学校保護者の学費負担の更なる軽減措置の拡充などを求めた「保護者の願い」を読み上げ、藤川議員に提出、その後、耐震化補助の大幅拡充や私立中学校・小学校就学支援金の創設などからなる「決議」が満場一致で採択され、日私学保連の山本千曲副会長から有村政調会長代理に手渡された。最後に小泉会長の閉会の辞で大会を締めくくった。

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