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記事2015年5月3日 2340号 (1面) 
社会人の学び直し検討会、議論まとめ
大学等の実践的・専門的プログラム
文科大臣認定で奨励へ

 文部科学省の「大学等における社会人の実践的・専門的な学び直しプログラムに関する検討会」(座長=荻上紘一・大妻女子大学長)は4月22日に4回目の会合を開いた。「議論のまとめ」がほぼ完成に至り、これが最後の会合となった。

 新設される認定制度により、大学等の履修証明プログラム等のうち、社会人や企業等のニーズに応じた実践的・専門的なものは、文部科学大臣認定の「職業実践力育成プログラム」になりうる。同検討会は、この制度の方向性や内容について議論を重ねてきた。

 制度の目的は、@社会人の学び直しの選択肢の可視化、A大学等におけるプログラムの魅力向上、B企業の理解増進の3点。大学、大学院、短期大学、高等専門学校の正規課程および履修証明プログラムが認定の対象となる。

 プログラムの公募は毎年行われ、文部科学省が適合・不適合を審査。認定の有効期限は特に定めないが、定期的に内容の確認作業を行い、基準に適合しない場合は認定を取り消す、といった仕組みを予定している。

 職業分野に応じた専門的な教育内容であり、実務家教員による授業や、課題解決型学修やディスカッション、実地での体験活動等を一定以上実施するプログラムを認定する。プログラムの設計に関しては、対象とする職業分野および習得可能な能力を具体的かつ明確に設定し、公表していること、受講者の成績評価を行っていること、自己点検・評価を行ってその結果を報告すること、課程の編成等に関連分野の企業の意見を取り入れること、社会人が受講しやすい工夫を行っていること等を、認定すべきものとしている。

 この日の会合では、「職業実践力育成プログラムという名称はアピール力が弱い。愛称が必要ではないか」等の意見も出たが委員たちは大筋で了承。今後は座長の責任において若干の手直しが行われ、「議論のまとめ」は完成となる。
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