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記事2014年6月23日 2310号 (1面) 
県立なのに全国で生徒募集活動
鹿児島県立中高一貫男子校
混乱必至と中高連が改善要望

来年4月、鹿児島県立中高一貫教育校(校名は楠隼中学校・楠隼高校)が開校するが、県立学校でありながら全国の主要都市で生徒募集活動を行うことや、公立学校でありながら男子に限ってリーダー育成を行うとの方針が私学関係者の間に大きな波紋を広げている。

 同校は大隅地区の振興対策の一環として設けられる全国初の全寮制公立中高一貫男子校、募集人員は中学、高校とも60人。肝付町の同校のほか、鹿児島市、東京都内、大阪市、福岡市で入学者選抜を実施し、学校説明会は札幌市や盛岡市などを含め全国22会場で開催する予定だ。こうした県立学校の枠組みを超える活動に、日本私立中学高等学校連合会(吉田晋会長)は、各都道府県内の国公私立学校間で小学校や中学校の児童生徒や教育に無用の混乱を与えないよう配慮して入試実施日を設定するなど築いてきた信頼関係への影響は大きく、混乱は必至などとし、全国各都道府県の健全な学校教育体制を維持する観点から適切な対応を強く要望している。

 また私学関係者からは公立校が男子のみリーダー育成を行うのは、男女共同参画社会実現の方向性等にそぐわない、大いに疑問との声が上がっている。さらに60人の募集に全国22会場で説明会、主要都市で入学者選抜という私学では考えられない経費をかけての生徒募集に経営面からも疑問の声が上がっている(中高連要望書2面に)
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