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記事2013年8月3日 2280号 (2面) 
新会長インタビュー 日本私立小学校連合会会長矢崎昭盛氏
私立小学校 確固たる信念で人格教育
公立との違いアピール

 日本私立小学校連合会の会長に矢崎昭盛氏(国本学園長、国本小学校長)がこのほど就任した。矢崎会長に同連合会の会長としての抱負、方針などについて伺った。
 ◇
 ――今のお気持ちをお聞かせください。
 矢崎会長 私が成城学園(東京都世田谷区)の校長をしていた時から、本連合会の理事をさせていただいて何年も経ちました。その恩返しという気持ちで会長をお引き受けいたしました。全国の加盟私立小学校のために頑張ってまいります。
 ――私立小学校が果たしている役割をお聞かせください。
 矢崎会長 私立小学校に中には明治初期に創立されたものから、最近創立された新しい学校まであります。
 各学校が建学の精神に基づき、特色ある教育を実践し、個性豊かで、心身バランスの取れた人間を育てています。特に、人間形成にとって基礎となる大事な初等教育を通して、私立小学校は確固たる信念をもって人格教育に努めています。
 ――連合会ではさまざまな研修会・研究会が行われていますが。
 矢崎会長 連合会には全国研修会、初任者研修会、教頭研修会、10年研修をはじめ、北海道・東北、東京、関東、西日本、九州の5地区に分かれた地区研修会があり、多くの教職員が参加しています。
 各学校、各教員が井の中の蛙にならないように、私学同士が教育内容を磨き合い、情報交換を行っています。
 ――私学振興運動について方針を教えてください。
 矢崎会長 私学は公教育の一翼を担うとともに、建学の精神に基づく教育を実践しており、私立学校が果たしている役割をアピールしていく必要があります。そして、私学振興予算獲得のための運動を推進していきます。特に経常費補助の一層の拡充、父母の負担する教育費の公私間格差の是正を訴えていきたい。
 ――少子化にも関わらず私立小学校は増加傾向にありますが。
 矢崎会長 私立小学校はこの10年間を見ても増加傾向にあり、現在220校に約8万人の児童が在籍しております(平成24年度文部科学省「学校基本調査」)。
 全国の小学校のわずか1%にすぎませんが、私立小学校の多様性に富んだ教育に対する社会的評価は高まっています。私立小学校は日本の初等教育の発展に大いに貢献しております。
 ――最後に全国の私立小学校をまとめるに当たっての決意をお願いいたします。
 矢崎会長 先輩たちが築き、受け継いでこられた本連合会の目的である「日本の私立小学校の強力な連携によって、その自主性と公共性を発揮し、私立小学校教育の充実向上を図ること」のために、182の加盟校、それぞれの建学の精神の下に実践している多様な教育を支援してまいりたいと思います。そして、その独自性を守ることが使命と考えております。
 各私立小学校は特色ある教育をさらに充実させ、私学人としての自覚に立ち、お互いに協力し磨き合い、研究・研修、教育内容も公立とは違うところをアピールしていきたい。
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