こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2013年3月23日号二ュース >> VIEW

記事2013年3月23日 2267号 (1面) 
私立医大協会 東北での医学部新設の動きなど報告
平成25年度事業計画等を決定
 日本私立医科大学協会(会長=小川秀興・順天堂大学理事長)は三月十四日、東京・市ヶ谷の私学会館で、春季総会を開いた。平成二十五年度予算・事業計画を決めたほか、東北地方での医学部新設を推進する動きがあることなどが報告された。二十五年度事業のうち、卒前医学教育委員会では、@多様な教育法を用いた授業A地域医療基盤型の教育B医学教育の国際化―について協議・検討する。
 研究体制検討委員会では、今期のテーマを「臨床研究に関する諸問題」として、各大学の臨床研究に関する取り組み状況についてアンケートを実施。結果を五月に開かれる春季総会で報告する。
 医学部新設については、昨年九月に自民党の「東北地方に医学部の新設を推進する議員連盟」(大島理森会長)が発足。今年二月には、東日本大震災からの復興の象徴として東北地方での医学部新設を推進する決議を行った。こうした動きに対して、岩手医科大学、東北大学医学部、福島県立医科大学は、医学部新設は必ずしも医師不足解消にはつながらないとして、反対の意見を表明している。また、医大協も、医師不足や医師の偏在に対しては、将来予測される医師の過剰を考慮して、既設校による定員増が最善の策であると主張している。

 文部科学省等が昨年夏、小、中学生とその保護者、教職員等を対象に募集した「親子で話そう!家族のきずな・我が家のルール」に関する三行詩の優秀作品がこのほど決定した。七万六千を超える応募の中から、小学生、中学生、一般の部から三篇が文部科学大臣賞に選ばれた。そのうち福岡県春日市の小学生の作品は、「なやみごと一人でかかえず うちあけよう 家族の数だけ知恵がでるから」で、埼玉県さいたま市の中学生の作品は、「わたしがくもって帰っても 気づけば母が晴れにして きっと明日はいい天気」、愛知県名古屋市の保護者の作品は、「『ただいま』の声と食欲 それが我が子の SOS発信源」というものだ▼安倍内閣が重点政策に掲げる教育再生は、学校教育関係者の努力と保護者や地域の支援が不可欠で、いかに保護者等の協力を引き出せるかが「肝」といえる▼保護者等の信頼を得るためには、教育再生実行会議が見直しを進めている教育委員会制度改革も不可欠で、いじめや体罰等の事案で後手に回ったような対応では決して信頼は得られない。今後、教育投資を抜本的に充実するためにも、しっかりとした体制づくりが求められている。
記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞