平成２６年度政府予算案が平成２５年１２月２４日、閣議決定された。文部科学省の一般会計予算の総額は前年度比６９億円（０・１％）増の５兆３６２７億円で、そのうち私学助成関係予算は同３８億円（０・９％）増の４３５７億円。内訳は、「私立大学等経常費補助」が、同９億円（０・３％）増の３１８４億円､｢私立高等学校等経常費助成費等補助｣が同18億円(1･8%)増の１０４０億円など。

　このうち「私立大学等経常費補助」３１８４億円では、基幹的な一般補助として教育研究に係る経常的経費を支援するほか､特別補助として､大学等の国際交流の基盤整備や、社会人の組織的な受け入れへの支援、授業料減免等や学内ワークスタディの充実を図る。授業料免除対象者については平成２５年度の約３・７万人から約３・９万人に拡大する計画。また一般補助と特別補助を横断する形で、私立大学等改革総合支援事業を実施する。これは、教育の質的転換、地域発展、産業界・他大学等との連携、グローバル化等の改革に全学的・組織的に取り組む私立大学等に、経常費、設備費、施設費を一体的に重点的に支援するもの。

　「私立高等学校等経常費助成費補助」１０４０億円では、各都道府県による私立高等学校等の基盤的経費への助成を支援する一般補助のほか、特別補助として、教育の国際化の推進、教育相談体制の整備、特別支援教育に係る活動の充実、学校安全の推進、授業料減免事業、幼稚園における預かり保育、障害のある幼児の受け入れなどを支援する。

　また「私立学校施設・設備の整備の推進」として８７億円が計上された。前年度比１０億円（１３・２％）の増額で、この中では耐震改築事業が創設された。すでに制度がある幼稚園を除く小学校から大学までの、校舎、体育館、図書館等の建物の内、耐震性能が著しく低い建物や技術的に補強工事を行うことが困難な建物が対象。補助率は小学校から高校までが３分の１以内、大学等が２分の１以内。

　「私立大学等教育研究活性化設備整備事業」は同１億円（２・２％）増の４６億円。

　このほか「高等学校等就学支援金等」は、所得制限を設け、私立高校等の生徒については１１万８８００円を基本に、所得に応じ５万９４００円〜１７万８２００円を加算する。また低所得世帯の高校生を対象に奨学給付金を創設する。都道府県への補助で補助率は３分の１。私立高校生では５万２６００円〜１３万８０００円が支給される。