民主党政策調査会文部科学部門会議に要請

　民主党の私学振興推進議員連盟（会長＝��木義明・元文部科学大臣）は、八月二十一日、衆議院第二議員会館内で全私学連合と全国専修学校各種学校総連合会から文部科学省の来年度概算要求と税制改正への要望等を聴取した。文部科学省からは奥村展三副大臣、高井美穂副大臣、城井崇大臣政務官らが出席した。
　全私学連合からは、清家篤代表（日本私立大学団体連合会長）、吉田晋・日本私立中学高等学校連合会長、清水良一・日本私立小学校連合会長、北條泰雅・全日本私立幼稚園連合会副会長らが出席し、私学関係予算の拡充等を要請した。
　このうち清家代表は、税制改正で教育費にかかる経済的負担軽減措置の創設、学校法人の原則、寄附税制（税額控除）の対象化、東日本大震災被災学校法人に対する特例措置の継続等を、また、大学関連予算に関しては、給付型奨学金の拡充、地域の振興・活性化に向けた拠点としての私立大学の整備・取り組み支援等を要望した。
　吉田会長は税制改正では都道府県私学退職金団体が一般社団（財団）法人に移行した場合でも従前通り利子等の非課税措置の維持を、予算では公立高校無償化の中で私立高校の授業料引き上げは困難な状況にあるとして経常費助成費補助の拡充や耐震化への一層の支援等を要請した。
　北條副会長らは就園奨励費補助の特に第四階層の単価引き上げ等を要請した。
　全専各連の小林光俊会長は、わが国の成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進事業の拡充、専修学校と中学高校との連携による実践的職業教育の推進、専修学校の授業料減免支援、専門学校における留学生支援の充実、地方交付税交付金の専修学校分の大幅拡充などを要望した。

消費税増税への対応で協議も

　民主党私学振興推進議員連盟の意見聴取では、出席議員から私立学校の消費税率引き上げへの対応に関する質問が出され、清家代表は学生等への消費税の転嫁が難しいなどの問題意識を持っており､鋭意検討中と回答｡文部科学省の小松親次郎・高等教育局私学部長も消費税はサービスを受ける側に転嫁できるが、現状の経済情勢では制度通りではなかなか解決できないとして、今後しっかり対応したいとした。最後に鈴木寛・同議連幹事長は、党内で補正予算の議論を始めたことを報告､また､私学の要望は民主党政策の肝に関連するため、一つ一つチェックし対応したい､と語った｡