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記事2012年4月13日 2235号 (1面) 
教員の平均年齢、過去最高に
学校教員統計調査結果を公表 文科省
女性の割合が上昇
大学院修了者も増加傾向
文部科学省は三月二十七日、「平成二十二年度学校教員統計調査(確定値)」を公表した。この調査は、幼稚園から大学、専修学校、各種学校までの学校種を対象に、三年ごとに教員の個人属性や職務態様、異動状況等を調査しているもの。それによると、高齢化社会を反映して、中学校(公立)、高校(公立)、大学、短期大学、高等専門学校の教員の平均年齢が過去最高を記録したことが分かった。

 二十二年度現在の本務教員数は、小学校が三十九万八百四十四人(前回の十九年度調査と比べ千二十五人増加)、中学校が二十三万二千九百七十人(同千四百四十二人増加)、高校が二十二万九千八百四十八人(同四千四百三十人減少)。
 また、大学は十七万二千七百二十八人(同四千七百五十七人増加)、短期大学は九千五百五人(同千三百六十九人減少)、高等専門学校は四千四百六人(同七十八人減少)。
 小、中、高校の教員の平均年齢をみると、公立小学校は四四・四歳、前回調査と比べ〇・一歳低下していたが、公立中学校は四四・二歳で、前回調査と比べ〇・三歳上昇し過去最高を記録。公立高校も平均年齢が前回調査から〇・五歳上昇し過去最高の四五・八歳となった。
 私立高校の教員の平均年齢は四四・四歳で、平成十年度調査以降、横ばい傾向が続いている。
 大学や短期大学でも教員の高齢化は進んでおり、平成二十二年度の平均年齢は大学で四八・七歳、短期大学で五一・八歳、高等専門学校で四七・三歳となり、いずれも過去最高となった。前回調査と比べると、大学、短期大学で〇・四歳上昇、高等専門学校でも〇・三歳上昇していた。その中で私立大学の教員の平均年齢は二十二年度で四九・七歳、私立短期大学では五二・〇歳と国公立校を少し上回る状況だ。
 女性教員の割合も近年増加傾向をたどっており、二十二年度では、女性教員の割合は、小学校で六一・九%、中学校で四一・一%、高校で二八・六%となり、右上がり傾向を維持している。
 また教頭以上の管理職の内、女性の占める割合も増加傾向だが、二十二年度の場合、小学校で二〇・二%、中学校で六・九%、高校で六・八%どまり。女性教員の割合と比べると、まだ低い水準といえる。
 大学、短期大学、高等専門学校の女性教員の割合はそれぞれ二〇・二%、五〇・一%、七・〇%。大学准教授のうち女性の割合は二十二年度で二〇・五%、教授は一二・五%だった。
 教員の学歴に関しては、大学院修了者の占める割合は公立小学校で三・一、公立中学校で五・八%、公立高校で一二・八%。いずれも上昇傾向。私立高校の教員の大学院修了者の割合は一七・五%で、公立高校の割合を上回っていた。公立小、中、高校の採用者数は増加傾向で臨時的任用及び非常勤講師から本務教員となった割合が最も大きい。


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