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記事2012年2月3日 2228号 (2面) 
中央教育審議会の審議動向
専門職大学院の専任教員のダブルカウント
専攻等を限定し継続
文 部科学省平成26年4月施行予定
大学分科会大学院部会

中央教育審議会大学分科会の大学院部会は一月二十四日、文部科学省内で会議を開き、専門職大学院の専任教員のいわゆるダブルカウントなどについて審議した。
 専門職大学院については、設置基準上必ず置かなければならない教員(必置教員)は、他の学位課程の必置教員数に参入(ダブルカウント)できないとされているが、特例措置として、平成二十五年度までダブルカウントが認められている。
 二十六年度以降、特に博士課程とのダブルカウントが認められないと、将来の専門職大学院教育を担う専任教員の後継者養成等に支障が生じるとの懸念が示されていた。
 一月十九日に開かれた同部会の専門職学位課程ワーキンググループでは、特例が終了する二十六年度以降のダブルカウントについて、一個の専攻に限り博士課程のみ認めるのが適当との結論が出された。
 専門職大学院が、教員組織の充実をうたっていることから、教育上支障を生じない場合に限定するとしている。最低基準を超えて配置される教員は対象外で、自大学の別の専攻の教育研究を担当する、いわゆる「兼担」は可能。
 これを受け、文部科学省では、必要な省令改正について、パブリックコメントにかけた後、二十六年四月の施行を予定している。

スポーツ・青少年分科会学校安全部会
学校安全実施上の課題など審議
茨城県東海村からヒアリング

 中央教育審議会スポーツ・青少年分科会の学校安全部会(部会長=衞藤驕E恩賜財団母子愛育会日本子ども家庭総合研究所副所長)は一月十九日と二十七日、文部科学省内で会議を開き、文部科学大臣から諮問された学校安全の推進に関する計画の答申構成案とこれまでの審議のまとめについて審議した。
 事務局から示された構成案では@子どもの安全を取り巻く現状と課題A学校安全を推進するための方策B方策の効果的な推進に必要な事項―の三つの柱を立てている。A学校安全を推進するための方策としては、安全に関する教育、施設設備の安全確保、組織的な取り組みの推進、家庭・地域との連携などが挙げられている。
 委員からは、学校現場で安全への取り組みを進めるのが難しい点について「いいことを言ってもヒト・カネがつかない。先生たちは時間もない。学校現場の現状を理解し、なぜできないのか、できない原因から改善すべきだ」「現場は頑張っている。学習内容・方法・体制について明確な方向性を示さなければ無理ではないか」などの意見が出た。また「防災に偏って生活安全の面が薄くならないようにしてほしい」「たくさんのマニュアルや手引きがあるのだから、周知・活用を進める活動も入れてはどうか」「リスク情報の収集分析についても書き込んでほしい」などの意見も挙がった。
 十九日の会議では、原子力関連施設が集中する茨城県東海村と、インターナショナルセーフスクールの認定を受けている厚木市の清水小学校からのヒアリングも行った。


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