中央教育審議会大学分科会は七月二十七日、文部科学省内で会議を開き、大学の機能別分化を促す支援策について審議した。
　事務局からは、具体的な支援策として、財政的な観点からの支援と、大学の取り組みを可視化する仕組みの二点が示された。財政的な観点からの支援としては、従来のＧＰ事業やＣＯＥ事業の成果を踏まえて、学長のリーダーシップによるミッションの明確化や組織的・体系的な教育としての学位課程の確立、学内のガバナンスの確立などを重視する新たな展開が必要だとしている。
　また、大学の取り組みを可視化する仕組みについては、現在、協力者会議で具体的な方策が検討されている。
　委員からは補助金の配分について「社会的に意味のあるものなら、ある程度投資しなければできない。意味あるものには投資し、その評価は厳しく行うことが必要」「厳しい財政状況の中、復興など必要なところにどうシフトするか考える必要がある」など、見直しを求める意見が出た。また「全ての大学が高度な学術を目指すというのは幻想。各大学が自己のミッションに照らして、どういう学生に入ってほしいかを明確に示すべきだ」など積極的な情報公開を促す意見もあった。