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記事2011年6月23日 2209号 (6面) 
新校長インタビュー(230)
武蔵野中学・高等学校 校長 西久保栄司氏
「他者理解」を校訓に  実践的な英語力を育成
平成二十二年四月、武蔵野中学・高等学校(東京都北区)の校長に西久保栄司氏が就任した。平成二十四年度に百周年を迎えるに当たり、西久保校長が今力を入れているのは、同校の校訓でもある「他者理解」ということだ。「他者理解」については「相手を立場とセットで理解して行動するということ」とした上で、「生徒たちがしっかりした判断基準を身につけた社会人になるために、『他者理解』という言葉には身近な家族・友達から世界中の人まであらゆる人に共感し、心を支えてあげられるような人材になってもらいたいという理想が込められています」と西久保校長は話す。
 具体的方針として、@コミュニケーション能力の育成A実践的な英語力を身につけることB学力向上の三点を挙げる。
 @コミュニケーション能力の育成の一つとしてクラブ活動を考え、「クラブ活動は中学・高校で人間関係を学ぶ上で最も大事」(西久保校長)という認識の下に重視する。また活動の中で、生徒たちがさまざまな世界の一流と呼ばれる人を身近に感じてもらうために、外部から著名人を招き指導しているのもそのような考えからだ。
 A実践的な英語力を身につけることとして武蔵野中学校では三年前からLTE(Learning Through English)プログラムを取り入れ、英語の実践力を高めている。「本校では座学としての英語、所謂(いわゆる)受験英語だけではなく、社会で使える実用的な英語能力の育成に努めています。そのために週六時間の英語はワーク型の授業で、すべてネーティブにお願いしています」と西久保校長。
 B学力向上のために、今年度から個別学習支援センター「武蔵野eステーション」を活用している。これは生徒一人一人のレベルアップを図るために、担任・教科担任・進路指導部・eステーションが連動して生徒の学習問題を解明するシステムだ。同センターには百席の個別学習ブースが用意されており、夜九時まで開いている。
 「社会の変化に対応し、生徒や親のニーズに対し、貪欲なくらい突き詰めて考えていきたい」
 西久保校長は副校長を一年経験し校長に。専門は国語(現代文)。「一時期は本気でプロ野球の選手を目指していましたが、人と接する可能性のある仕事に就き、自分自身も進化したい」という気持ちで教員の道を選んだ。
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