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記事2011年2月23日 2196号 (1面) 
今春高卒予定者の就職内定率78%
前年同期比3.1ポイント上昇
学科別では「工業」が90%超
 文部科学省は二月十五日、今年三月の高校卒業予定者の就職内定状況を公表した。この調査は昨年十二月末現在でまとめられたもので、国公私立高校(全日制・定時制)が対象。調査結果によると、今春の高卒予定者の就職内定率(就職希望者に対する割合)は、七七・九%で前年同期と比べ三・一ポイント上昇していた。就職内定率の上昇が景気改善によるものなのかは不明。今年三月末時点での就職率は今年五月に公表される予定。
 今年十二月末時点での就職内定率を男女別に見ると、男子生徒は八二・四%、女子生徒は七一・四%だった。前年同期に比べ男子は二・七ポイント、女子は二・九ポイント上昇していた。
 就職内定状況を学科別にみると、「工業」が最も高く九〇・六%、次いで「福祉」が八三・二%、「情報」が七九・一%、「農業」が七八・六%、「商業」が七七・八%、「水産」が七七・六%、「総合学科」が七五・九%、「家庭」が七二・一%で「普通」は六八・五%、「看護」は五三・四%という結果だった。このうち「看護」は看護師国家試験が毎年二月に行われ合否結果が三月下旬に発表されるため、この時点での就職内定率に関してはそうした時期的な事情を考慮する必要がある。都道府県別では、富山県が最も高く九二・九%、次いで福井県が九二・二%、石川県が九一・八%と続き、北陸地区の県がベストスリーを占めた。反対に就職内定率が最も低かったのは沖縄県で五〇・三%、二人に一人は内定を手にできない状況だ。そのあとには北海道、宮城県、大阪府、神奈川県が続いている。
 今春の高校卒業予定者数は百六万七千三百七十四人、うち就職希望者数は十八万三千七百八十五人で、就職希望率は一七・二%だった。私立高校だけの状況を見ると、就職内定率は六八・五%だった。学科別では、「普通」が六六・九%、「農業」が五四・五%、「工業」が七八・八%、「商業」が六五・一%、「家庭」が六四・一%、「情報」が七三・二%、「福祉」が七六・九%、「総合学科」が六一・七%、「看護」は五〇・九%。
 公立高校看護科の就職内定率は八〇・〇%、前年同期と比べ三五・六ポイントと大幅上昇していたが、看護師以外に就職するケースが増加したと見られる。
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