中央教育審議会大学分科会（分科会長＝安西祐一郎・慶應義塾学事顧問）は十月四日、文部科学省内で会議を開き、認証評価機関の認証や、空地・運動場に関する特区制度の全国展開などについて審議した。
　知的財産分野の専門職大学院を対象とする認証評価機関として、ＮＰＯ法人「ＡＢＥＳＴ２１」（伊藤文雄理事長）から認証申請が行われており、この日の分科会の審議で、認証を適当とする答申が了承された。同分野の専門職大学院は現在、国内で三大学に設置されているが、これまで認証評価機関が存在しなかった。
　また、空地・運動場に関する特区制度の全国化への対応については、大学教育部会での審議内容やパブリックコメントの結果を踏まえて審議を行った。委員からは「特区制度を使った場合、専門学校との違いはどこにあるのか」「空地、運動場を設けない場合の基準が曖昧」「特区を利用した大学に通う学生からも不満の声があるのに、全国化する必要があるのか」など、全国化を疑問視する意見や、要件の不明確さを指摘する意見があり、次回の大学分科会で引き続き審議することとなった。