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記事2010年5月3日 2170号 (2面) 
国立大の役割・機能等意見交換
GPの検証作業実施決める
大学分科会大学行財政部会

 中央教育審議会大学分科会の大学行財政部会(部会長=小宮山宏・東京大学総長顧問)は四月二十六日、文部科学省内で会議を開き、国立大学の役割・機能等について意見交換を行ったほか、これまでに採択されたGPについて検証作業を進めていくことを決めた。
 同部会は、国公私立大学全体を通じた大学の存在意義を議論し、一定の考えをまとめる方針。当面は、国立大学の役割・機能等と国公私立大学間の連携に係る行財政の在り方を中心に検討を進める。事務局から示された論点例としては、私立大学に学生の七割が所属し、公的な役割を果たすなかで、国立大学にどのような役割・機能が求められているかという点や、大学への公財政支出の在り方、基盤的経費と競争的資金のバランスなどが挙がっている。
 この日の会議では、委員から「どうして国費を投入して国立大学を置くのか、という説明が必要」という問題提起がなされたのに対し、「国立大学が全て同じ役割を持とうとしても無理だ」「そもそも設置形態によって機能分化は出来ない。各大学が目的を明確にする必要があるが、同じことを私立がするなら、それに対しても支援をすべきだ」「国立に限った議論がどこまで必要か」などの意見が出た。
 また、大学等が実施する教育改革の優れた取り組みに対して国が財政支援するGPについて、他大学のモデルとなる取り組みを示していくことなどが提案された。今後、同部会で、GPに採択されたことによる成果や、改革後の定着状況などを調査・検証していく。

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