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記事2010年12月13日 2190号 (2面) 
2巡目の認証評価の在り方検討
「不合格」ならペナルティーも
大学分科会質保証システム部会
 中央教育審議会大学分科会の質保証システム部会(部会長=黒田壽二・金沢工業大学学園長・総長)は十二月八日、文部科学省内で会議を開き、認証評価の運営上の課題などについて審議した。
 大学の認証評価制度は、今年度が一巡目の最終年度に当たり、来年度から二巡目に入ることから、評価基準の見直しなどが課題として挙がっている。
 認証評価のあり方について、委員からは「設置基準違反を見つけるのが認証評価機関の仕事ではないはずだ」「第一サイクルは設置基準が評価基準だったとしても、次をどうするかが大事だ。機能別分化の視点を入れた基準を考えていくことが重要」「各大学が自分でプログラム評価を行い、その評価システムを認証評価機関が評価するという形になるのではないか」などの意見が出た。また「設置基準そのものが、現在の大学の質保証にとっては、『不適格』となっている」と設置基準の見直しを求める意見もあった。
 事務局からは、認証評価を所定の期間内に受けなかったり、認証評価結果が「不適合」となったりした場合の取り扱いについて、GP等の事業に申請できないようにするなど、各事業の趣旨を踏まえて慎重な取り扱いをすることが提案された。新設の大学が設置後完成年度を超えていない場合についても同様の取り扱いをすることが提案された。「不適合」となった場合の取り扱いについては「対応しうる手段がないという事態は果たして正常か。『退場』の一つの基準にもなりうるのではないか」「公的な認証評価機関が判断しているのだから、何らかのサンクションがあってしかるべきではないか」などの意見が出た。同部会は来年一月十四日に次回会合を開き、これまでの論点の取りまとめを行い、大学分科会へ報告する予定。
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