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記事2010年12月13日 2190号 (1面) 
私学振興全国大会を開催
日私中高連 日私小連 日私学保連
経常費補助金の拡充・強化等を
教育費負担検討国民的テーマに 自由な学校選択環境づくりを
 日本私立中学高等学校連合会(吉田晋会長=富士見丘中学高校理事長・校長)、日本私立小学校連合会(平野吉三会長=啓明学園理事長)、日本私立小学校中学校高等学校保護者会連合会(新延克己会長)の三団体は、十二月七日、東京・千代田区の東京都日比谷公会堂で「私学振興全国大会」を開き、文部科学省が現在、概算要求している私学関係予算の満額実現などを与党・民主党、野党・自由民主党の国会議員らに訴えた。会場には全国から二千人を超える保護者や私学関係者らが詰めかけ、例年にも増して盛り上がった大会となった。



 近藤彰郎・日私中高連副会長の開会の辞に続いて、主催者(学校)を代表して挨拶に立った吉田・日私中高連会長は、「就学支援金については改善を要する課題は多々残されている。私達が敢えてお願いしたいことは、これら課題への対応とともに、これからの社会を担う子供たちの教育費を誰がどのような役割で負担すべきなのかということを、与野党を問わず国民的なテーマとして頂きたいこと、その中では保護者、学校、地方、国の責任の在り方の議論が必要で、公立学校と私立学校の在り方も検討すべきテーマだと考えている。二十一世紀の正に社会資本というべき子供たちが将来の夢や希望に合わせた自由な学校選択ができる環境づくりにご尽力頂きたい」と語るとともに、都道府県助成金の核となる国の私学助成の拡充を更に進めるよう要請した。
 続いて主催者(保護者)を代表して挨拶した新延・日私学保連会長は、「教育の振興は国でも地方でも最優先の施策として頂きたい。国会議員の先生方には一層の力添えをお願いしたい。また私立学校が充実した教育を提供できるよう私学助成を充実して頂き、公私間格差の是正を願いたい」と語った。また保護者の大森美奈子さんが保護者の願いを述べた。
 こうした私学関係者らの熱い要請に、文部科学省を代表して鈴木寛副大臣は、「私立学校における教育を発展させていくためには学校経営の安定が不可欠で、頑張って頂いている私立学校を支援するためにも今後とも私学助成、そのほかの支援の充実にしっかりと取り組んでいきたい」と語った。
 また与党・民主党・政策調査会文部科学部門会議座長の松崎哲久・衆議院議員は、「新たな日本の発展のために子供たちの教育をどう充実させていくかが喫緊の課題。その中で私学の振興は重要な課題。私立学校教育充実なくして日本を再び教育立国にしていくことはできない。正に今が予算編成の大詰め。私学振興が一層図られるよう努力していく」と私学を応援していく姿勢を明らかにした。野党・自由民主党の下村博文・シャドウ・キャビネット文部科学大臣(衆議院議員)は、「民主主義の多様な時代を考えれば、私学の活性化が日本の活力を生むとの視点から(私学を)応援している」とし、菅政権の文教予算を私学関係者と一緒になって注視していきたいと語った。この後私学関係補助金の拡充・強化や国公私立学校間の保護者負担の格差是正などを柱とする決議を満場一致で採択、与野党の国会議員代表に保護者から手渡された。日私小連の平野会長の閉会の辞で大会を締めくくった。
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