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記事2010年11月3日 2186号 (1面) 
日短協 創立60周年迎え記念式典
日本私立短期大学協会(佐藤弘毅会長=目白大学短期大学部理事長・学長)は十月二十二日、東京・千代田区のホテルグランドパレスに高円宮妃久子さまをお迎えして「創立六十周年記念式典」を挙行した。昭和二十五年四月一日に短大制度が暫定制度として発足。その九日後に同短大協会が創立され、幾多の存亡の危機を乗り越え、昭和三十九年六月十七日に大学の枠内での短期大学制度が恒久化され(学校教育法の改正で)、今年、還暦≠フ節目の年を迎えたもの。

 記念式典の中で式辞を述べた佐藤会長は、初めに、短期大学草創期に先達の努力によって現在の短期大学発展の礎が築かれたことに改めて感謝の気持ちを述べた。その上で私立短期大学が短期大学教育の大部分を担い、女子の高等教育の中核的な役割を果たしてきたこと、社会人としての素養を備えた多様な人材を養成してきていること、地域に密着した教育を展開し高等教育への進学機会を確保する役割を果たしていることなど、短期大学が国民の教育水準の向上と女子の社会進出を支え、我が国の発展に貢献してきたことを指摘。
 しかし現在、女子の高学歴志向や少子化などから短期大学は厳しい状況を迎えているが、昨年、短期大学が今後果たすべき社会的役割やその教育機能について多角的に検討を加え、「短期大学教育の再構築を目指して」と題する提言書をまとめたこと、現在では「地方の高等教育の灯を消してはいけない」「すべての国民に高等教育の機会を与えよ」の標語を掲げ、短期大学教育の充実に邁進したいと意を強くしていると語り、今後に向けては短期大学協会、加盟校が一致団結して短期大学教育の振興に邁進する強い決意を表明した。
 また高円宮妃久子さまは、「六十周年を契機に短期大学教育に携わる皆様が教育内容の充実に努められると共に、二十一世紀における私立短期大学への国民の期待に応えられることを心より願っています」と述べられた。
 その後、木文部科学大臣の祝辞が笠浩史大臣政務官から代読され、短期大学教育に大きな功労を果たした二百十六人の短期大学関係者に文部科学大臣表彰状が授与された。式典終了後の祝賀会では、河田悌一・日本私立学校振興・共済事業団理事長が祝辞を述べ、数多くの祝賀会出席者が日本私立短期大学協会の六十周年を祝った。


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