こちらから紙面PDFをご覧いただけます。



全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2010年11月23日号二ュース >> VIEW

記事2010年11月23日 2188号 (3面) 
全私定協 研究協議会・教育懇談会開く
鈴木寛副大臣も私立定時制を応援
 全国私立高等学校定時制連絡協議会(会長=柴原聖嗣・綾羽高校常務理事)は十一月十六日、東京・市ヶ谷の私学会館で第六十二回研究協議会・教育懇談会を開催した。夕刻から行われた教育懇談会には与野党の国会議員ら多数が出席する中、鈴木寛・文部科学副大臣も駆けつけ、「全私定協の皆さんは日本の学習権の保障という一番大事な仕事、役割を担って頂いている。働きながら、あるいは色々な要因を抱えながら学ぶ若者を支えていくという大事な仕事を続けて頂くため厳しい財政事情だが、できる限りのことをしたい」と語り、引き続き私立定時制高校を応援していく考えを明らかにした。
 自由民主党からは下村博文・シャドーキャビネット文部科学大臣・文部科学部会長も出席、「現場の定時制高校の状況をお聞かせ頂きながら、すべての子どもが安心して学校に行けるような環境作りを、野党とはいえ頑張りたい」と語った。
 教育懇談会に先立ち行われた研究協議会では、冒頭、柴原会長があいさつに立ち、三十一年前に約三十校が加盟して発足した全私定協も現在では加盟校が十校に減少、しかし生徒数は現在上向き傾向で、存在価値の大きさに意を強くしていること、最近では授業料が無償化となった公立高校との学費格差を危惧していること、それでも魅力的な定時制を作ることでピンチをチャンスに変えたいと語った。
 その後、中央大学高校の伊藤一幸教頭が同校の現状と課題について研究発表を行った。同校は昭和三年創設、平成五年に現行の昼間定時制に移行、現在では卒業生の九割程度が中大へ、一割程度も他大学(国公私立)へ進学する、定時制でも異色の存在。中大後楽園キャンパスに校舎を構え、体育館は大学と共用のため授業のやり繰りに苦労しており、また受動的な生徒をいかに刺激して、自分のやりたいことを見つけさせることができるかなどが課題とした。
 そのほか文科省の教育制度改革室係長や私学助成課係長から所管事項の説明、日本私立中学高等学校連合会事務局長から私学を取り巻く最新情勢報告等が行われた。
記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞