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記事2010年11月23日 2188号 (2面) 
石原都知事が文部事務次官に注文
日本の教育本気で直すこと必要
 十月二十一日、都内のホテルで開かれた全国私立学校審議会連合会創立六十周年記念式典の席上、来賓の石原慎太郎東京都知事が清水潔・文部科学事務次官を前に早急な教育立て直しの必要性を力説した。その要旨は次の通り。(編集部)

 この国はこのままでは沈む。ついに来るところまできたという感じがする。一種の平和の毒。文部科学省の役人は東京における公立学校の現況を果たして見ているのか。
 そうした中で、阿(おもね)るわけではないが、私学の方々は本当に努力されている。憲法の中で、教育の根幹にもかかわることだが、権利の主張ばかりで義務がほとんど謳われていない。記述にすると七対三くらい。
 国家を左右しかねない危機なしに来た。そのお陰もあるが、私たちの価値観が狂ってきた。非常時には見知らぬ人間でも助け合ってきたが、それが段々と薄れてきた。
 この辺で本気でこの国を見直さないといけない。そのよすがは、何といっても教育。文部科学省も発奮して幼稚園や小学校の頃から人間の原理、条理、絆を難しい言葉で暗記させたらいい。刷り込みはとっても大事。九九算も暗唱。暗記しているから応用が出来る。
 そういうことを皆さんが言い出してやって頂きたい。文部科学省を動かして頂きたい。公立では無理。皆さん発奮して色んな声を揃えて文部科学省、国を突き上げて頂きたい。そうじゃないとこの国はもたない。今の教育の現状は絶対良くない。子どもに堪え性を授ける、厳しく躾ける、我慢させるという習慣を培わないといけない。私学はしっかりしているから隆盛している。一朝一夕でリカバリーできるものではないが、国を預かっている政治家や官僚は現場を見ないとだめだ。
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