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記事2009年9月13日 2147号 (7面) 
新校長インタビュー (190) ―― 帝京中学校・帝京高等学校
校長 奥村 英治氏
知・徳・体のバランスのとれた教育
生徒は自学自習必要



 帝京中学校・高等学校(奥村英治校長、東京都板橋区)は今年で、創立六十五年目を迎えた。
 「礼儀は人と人のつながりの基本となるものです。礼儀正しい振る舞いができる生徒は、人から愛され、認められ、豊かな人間関係を築いていく中で、それを人間的な成長に結びつけることができるはずです。そんな生徒を育てていきたいと考えます」
 奥村校長は、こう述べ、校訓に掲げる「正直」「礼儀」を重視する。また、校章に象徴されているように、知育・徳育・体育の三位一体のバランスのとれたさまざまな教育活動を展開している。
 「私は、基本的には生徒が『自学自習』できるようになってほしいと思っています」と、生徒に対して自立を求めている。生徒個人の自己改革の必要性を強調した上で、「各々が目標に向かって強く意識を持ち、毎日の授業、学校行事、課外活動に真摯(しんし)に取り組むことで、充実したよりよい学校生活を送ることができると考えています」と期待している。
 また、教員の果たす役割の重要性を指摘し、「一人の教員の資質は、教育活動に大いに影響を与えるものです。今年から実施されている『教員免許更新制』は、教員のマンネリ化に刺激をもたらすものであり、井の中の蛙大海を知らず≠ニなることを避けることができるという意味において利用価値があると思います」と語る。
 同校は伝統的に野球、サッカーなどの部活動で実績を残しており、九年前に行った学校改革では、高校は文理、理数、インターナショナル、文系の四コース制にした。これにより生徒の個性や志望に幅広く対応できるようになり、同校の目標としている教育の実現に一歩前進した。次の段階で、教育内容の一層の充実を掲げている。
 「進学では、帝京大学グループがありますが、創立者である沖永荘兵衞氏の想(おも)いである『目指す所があれば志を遂げよ』ということを、生徒本人の進路と合わせて惜しみなく助言、支援していきます」。文武両道を実践する方針だ。
 奥村校長は、昭和五十三年から同校に数学の教員として勤め、三年間の教頭を経て校長に就任。「高校時代に数学の先生の影響を受け、教員を目指した」と言う。

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