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記事2009年7月3日 2141号 (2面) 
保健師教育は選択制も可
文科省検討会が報告案まとめる

 看護系大学のカリキュラムの見直しなどを進めている「大学における看護系人材養成の在り方に関する検討会」(座長=中山洋子・福島県立医科大学看護学部長)は六月二十五日、文部科学省内で、第五回目の会議を開き、現在全員必修となっている保健師教育について、選択制の導入を認める第一次報告案をまとめた。
 看護系大学の学士課程では、看護師と保健師両方の国家試験受験資格の取得が卒業要件とされているが、これを見直し、保健師教育を必修から外す。各大学は、@保健師教育も全員必修A保健師教育は学生の選択制B看護師教育のみの教育課程とする―のいずれかを選ぶことになる。選択制とする場合、学生の人数・規模などについては大学に委ねる。
 保健師教育を学士課程で行う場合には、学生のニーズとともに、適切な教育課程、教員数、実習施設の確保など、質の高い教育が実施できる体制が求められる。
 こうした選択制の導入を認めた背景には、医療・看護の高度化、複雑化に対応するため大学におけるカリキュラムが過密になっていることや、看護系大学の急増により実習施設の確保が困難になっている現状がある。
 検討会では、保健師教育の選択制を前提とした新たな看護学基礎カリキュラムや保健師・助産師教育の内容、看護系大学における教育の質保証、大学院における高度職業専門人の養成、看護師の就労後研修などについて、引き続き検討を行う。

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