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記事2009年7月23日 2143号 (2面) 
数学、物理、生物学オリンピック
日本人高校生が好成績
私立高生もメダル獲得

 文部科学省は七月二十日、七月中に行われた「国際数学」「国際物理」「国際生物」の各オリンピックで今年も日本人高校生が金メダルを複数獲得するなど優秀な成績をおさめたことを公表した。
 金・銀・銅の各メダル獲得者には私立高校生が数多く含まれているが、昨年と比べ県立高校生の奮闘が目立った。

 今年で五十周年を迎えた「国際数学オリンピック」は七月十日から二十二日(現地時間)の日程で、ドイツのブレーメン市で行われた。日本人六人を含む百四の国・地域から五百六十五人の高校生等が参加した。二日間のコンテストの結果、日本人高校生は五人が金メダル、一人が銅メダルを獲得するなど、日本は過去最高の二位の成績をおさめた。金メダルは参加者の約十二分の一、銀メダルは約十二分の二、銅メダルは約十二分の三の人しか手にすることができない。
 (金メダル獲得)今村志郎・灘高校三年、岸川滉央・久留米大学附設高校二年、副島真・筑波大学附属駒場高校三年、滝聞太基・筑波大学附属駒場高校三年、保坂和宏・開成高校三年(銅メダル獲得)石川卓・北摂三田高校三年。副島さんは全選手中一位の快挙達成。

 国際物理オリンピックは七月十一日から十九日にかけ(現地時間)、メキシコのメリダ市で行われた。今年で四十回目。七十二の国・地域から三百十七人の高校生等が参加、日本からは五人の高校生がメダル獲得に挑んだ。
 今年の試験問題は地球と月の運動やレーザー冷却の原理、恒星の大きさと核融合反応に関する理論問題や、実験装置を使っての光学実験課題など。このうち実験問題では実験技術の要求が多く、与えられた実験装置に迅速に慣れることなどが求められた。その結果、日本人高校生は金メダル二、銀メダル一、銅メダル二を獲得した。
 (金メダル獲得)蘆田祐人・慶應義塾高校三年、東川翔・茨城県立水戸第一高校三年(銀メダル獲得)難波博之・岡山県立岡山朝日高校三年(銅メダル獲得)安藤孝志・愛知県立旭丘高校三年、横田猛・西南学院高校三年。

 国際生物学オリンピックは七月十二日から十九日にかけ、茨城県つくば市で開催された。二十回目の大会には五十六の国・地域から二百二十一人の高校生等が参加した。そのうち日本人高校生は四人。
 今年の試験問題は、酵素の生化学的実験やショウジョウバエの遺伝に関する実験、結果の考察、生物学の基礎的知識の本質的な理解に関する理論試験など。その結果、日本は金メダル一、銀メダル三を獲得した。日本の金メダル獲得は二〇〇五年の参加開始以来初。
 (金メダル獲得)大月亮太・千葉県立船橋高校三年、(銀メダル獲得)中山敦仁・灘高校二年、谷中綾子・桜蔭高校二年、山川眞以・桜蔭高校三年。

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