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記事2009年6月3日 2138号 (7面) 
新校長インタビュー (183) ―― 関東第一高等学校
校長 中村 孝徳氏
普通科コース制充実
進学率の向上を目指す



 関東第一高等学校(中村孝徳校長、東京都江戸川区)の普通科が二十二年度から変わる。普通科は特別進学、進学選抜、進学A、進学G、そしてスポーツの各コースとした。
 同校は「貫行」の校訓の下に、実学中心に社会に貢献できる人材の育成を目指してきたが、平成十六年共学にすると、進学を希望する生徒が増えてきた。
 中村校長は「進学を目指す生徒の増加にともない、進学へのニーズを考慮した学校運営に切り替えて行かねばなりません」と今後、一層進学希望者に対応していく方針だ。
 一方、工業科は機械科と電気科と建築ビジュアル科の三つの学科から成り立っているが、現在電気科の募集を停止している。ここ二年ほど生徒募集に関しては、生徒の作業風景や出来上がった作品を紹介したり、体験入学会を設けて学習内容を理解していただく取り組みをしてきた。「今の工業教育では製図もパソコンで描く時代なので、パソコンを使って考える力が強くないといけない」と中村校長は指摘する。
 「特別進学コース」は国公立大学への現役合格を目標にし、「進学選抜コース」は難関私大へ、「進学Aコース」はMARCHクラスへ、「進学Gコース」は中堅私大への合格並びに選択肢として、専門学校への進学や就職も視野に入れた進路設計ができるようにしている。
 このうち、特別進学、進学選抜では現役の東大生が指導に当たり、質問に答えたり、学習方法の相談に当たったりする。また、進学コース系では生徒の学習状況と希望により、三つのコースから選択し受講できる、放課後講習の「ユニパス」制度を導入している。さらに、予備校講師による「プレップ講習」では、英語・数学・古典・現代文の力を入試レベルまで引き上げるようにし、最近、現役で国公立合格者を出すようになった。
 「共学になって、全体が明るくなり、生徒は活動的で熱心に取り組んでいます。生徒の求めるものが以前と変わって来ているのに伴い、学校全体もいろいろな面で急速に変化してきました」と中村校長。
 クラブ活動の活躍は目覚ましい。昨年、春の甲子園出場に続き、第九十回全国高等学校野球選手権記念大会に十四年ぶりに甲子園出場を決めた。スポーツの面でも実績を上げて来た。
 普通科を充実させ、進学率を高めていく方向を目指していく。教頭職五年、副校長職三年を経て現職に。

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