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記事2009年6月13日 2139号 (2面) 
新校長インタビュー (184) ―― 明治学院高等学校
校長 小暮 修也氏
教育内容高めるため
シラバスの整理目指す



 明治学院高等学校(東京都港区)の小暮修也校長は「キリスト教人格教育の核心は、個人の尊厳とともに、他人を大切にすることの二点だと思います。今後は、この精神に基づいて、教育を具体化する方向を考えていきたい」と教育方針を語る。
 教育内容を高めるために、授業交流とシラバスの整理を目指している。
 「各教科について一年間の目標を明確にし、どのような内容をどうやって教え、結果をどう評価するのかを事前に生徒に知らせておく必要があります」
 二〇〇八年度の卒業生三百人のうち半数が明治学院大学、半数が他大学に進学した。
 同校は学習、運動(クラブなど)、行事のバランスの取れた学校を目指しているが、「進学については、生徒一人ひとりが希望する進路を実現させなければなりません。本校の生徒は少しのんびりとしているところがあるので、生徒自身は学力向上のため、教員は生徒の学力をアップさせるようにしなければなりません」と小暮校長は力を込めた。
 今年三月十日の卒業式の日に卒業生を対象に行ったアンケートでは、もう一度高校生活を送るとした場合、明治学院高校と答えた生徒、どちらかといえば明治学院高校と答えた生徒の合計が八割を超える、高い結果が出た。小暮校長は「この学校に入ってよかったという多くの体験をしてほしい」と望んでいる。
 同校は幅広く学ぶことをカリキュラム編成の基本方針としている。二年次から多様な選択科目を配置しているが、ホームルーム教室は固定し、文科系・理科系は選択科目ごとに教室を移動して学ぶかたちを採用している。
 またこの十五年間、多くの国の子供たちを応援してきた。モンゴル、マレーシア、フィリピン、イラン、イラクの子供たちに対し、学用品を贈ったり、バスを贈る募金活動をしたり、さまざまな取り組みを行ってきた。ある生徒は、ボランティアの後、医者になることを決意、猛勉強の末、医学部に入学した。「生徒はボランティア活動を楽しんで行い、輝いています。ここで将来の目標、生きがいを発見できることが大きいです」と小暮校長は熱く語る。
 サーバントリーダーシップを目指している小暮校長は「生徒を職員が支え、職員を管理職が支え、最終的には一人ひとりが学校の代表として、責任を持って行動することが大事です」と言う。
 副校長を三年し、校長職に。専門は社会科。趣味は映画観賞、テニス。

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