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記事2009年6月13日 2139号 (1面) 
私立高一年生前年度比2.0%減
日私中高連が生徒数調査結果
中卒者数減少上回る落ち込み

 日本私立中学高等学校連合会(吉田晋会長=富士見丘中学高校長)は五月十九日、平成二十一年度の私立中学・高校(中等教育学校を含む)の生徒数調査結果を明らかにした。この調査は毎年四月十日現在で調査しているもの。
 調査結果によると、私立高校(全日制・定時制)の生徒数は、前年度に比べ六千百四十八人(〇・六%)少ない九十九万五千九百七人だった。
 また今年の新入生である一年生は前年度と比べ六千八百二人減少し三十三万九千四百十三人となった。一年生の前年度比の減少率は中卒者数の減少率〇・六%を大きく上回る二・〇%。同連合会では初年度納付金が公私立高校間で五・七倍もの格差があることや、近年顕著な公立中高一貫教育校の増加などが影響しているものと見ている。
 一方、私立中学校の今年四月十日現在の生徒数は、前年度比二千八百二十人増の二十六万三千八百十一人だった。また一年生は六百十七人増加しているが、私立中学校数が十校増えていることを考えると、増加幅は決して大きいとはいえない。対前年度比の総生徒数の増加率は一・一%。一年生は〇・七%の増加。
 前年度と比べて生徒数が減少した都道府県をみると、高校の場合、ほぼ全国的に減少県が見られる。減少した県は総生徒数で三十四、一年生で三十六。中学校では、北海道・東北地域、四国、九州地区に減少県が多く見られた。総生徒数の減少県は十八、一年生の減少県は二十一。
 こうした中にあっても私立高校の総生徒数が増加している県もある。増加していたのは、青森、茨城、埼玉、千葉、富山、山梨、滋賀、徳島、長崎、熊本、大分、沖縄。
 全日制、定時制とは別に、高校には専攻科、別科があるが、専攻科の生徒数は五千百六十五人、別科はゼロだった。専攻科の生徒の大半は看護科。
 高校の新設校は三校、廃止は二校。また海陽中等教育学校の後期課程が稼動を開始している。
 中卒者数は現在、階段の踊り場≠ノあり、しばらく減少と増加を繰り返す状況となる。

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