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記事2009年4月23日 2134号 (3面) 
新校長インタビュー (181) ― 白梅学園高等学校・白梅学園清修中学校
校長 樋口 秋夫氏
全人的な人づくりへ
総合的に「学校力」を強化・向上


 白梅学園高等学校(東京都小平市)は、学園が小平の地に移転したのを機に開設され四十五年の歴史を持つ。白梅学園清修中学校(同)は中高一貫六カ年のカリキュラムデザインを特長として、平成十八年四月に開校され、今年で四年目を迎えた。昨年四月に校長に就任した樋口秋夫氏は、時代の空気を読みながら、独自のメッセージを発信し続けることが必要だと認識し、「原点の再確認」「教育目標の確実な具現」「社会的存在としての自覚」を学校運営の柱として、「大胆に継続と挑戦していくことが極めて重要です」と語る。
 「原点の再確認」とは、同学園の建学の精神である「人間を愛し、人間の価値を最高度に実現したい」というヒューマニズム精神の実現を教育の場で発展させる。「学力の向上」「自立した人間を育てる」「総合力をつける」という教育目標に向かって実現を目指す。そして、「とくに生徒指導、進路指導、キャリア教育において、女子中学、高校としての存在理由を示していく」と言う。
 高校は「特別選抜」と「進学」の二コース制を採用している。「特別選抜コース」は国公私立大学や難関私立大学を目指すためのコースで、「進学コース」は選抜クラス、総合クラス、保育系クラスに分かれる。このうち、保育系コースは、併設の白梅学園大学子ども学部や短大保育科への進学を想定したカリキュラム編成を行っている。
 一方、まだ歴史の浅い清修中学校の生徒には「パイオニアとしての自覚を持ち、学校の歴史をつくってほしい」と期待をかけている。中学の、パソコンと連動した電子ボードを活用した授業は、斬新的な取り組みだ。板書の内容をパソコンに保存でき、これによって、デジタル教材やウェブサイトの活用が容易になり、板書時間も短縮でき効率的な授業を行っている。
 また、ネットワークを利用した保護者連絡システムも導入している。このシステムはパソコンや携帯電話などインターネットに接続し、学校からの緊急連絡や事務連絡、家庭からの質問や相談事項も連絡を行っている。
 樋口校長は「本校の存在理由を一層明らかにして、総合的な『学校力』の強化と向上を目指し、全人的な人づくりをしていきたいと思います」と力を込めた。
 樋口校長は教育学が専門。剣道教士七段。
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