日本私立学校振興・共済事業団（鳥居泰彦理事長）は、このほど平成二十年度私立大学等経常費補助金の交付状況を公表した。それによると、私立大学等八百七十三校に総額三千二百四十八億二千七百八万三千円が交付された。内訳は、教職員数や学生数など所定の単価に乗じて算出した基準額を教育研究条件の状況に応じて傾斜配分した「一般補助」が総額で二千百三十五億五千六百八万三千円、教育研究に関する特色ある取り組みに応じて配分する「特別補助」が一千百十二億七千百万円だった。一方、新設間もないため補助金を受ける資格がない、補助金の申請をしていない、募集停止など補助金が交付されていない大学等が百三校あった。
　校種別に補助金交付額をみると、全国五百八十九校の大学のうち交付校は五百三十六校。交付された補助金の総額は二千九百八十九億八千五百五十一万八千円だった。大学だけで補助金全体の九二％を占める。大学一校当たりの補助金額は五億五千七百八十万九千円、学生一人当たりではわずか十六万七千円。幼稚園や小学校などと比べても少ない額だ。交付額の上位は、一位が日本大学で約百十二億円、二位が早稲田大学で約九十三億円、三位が慶應義塾大学で約八十九億円など。最も少ない大学の補助金交付額は一千万円強。
　短期大学の交付校は三百八十四校中三百三十四校で、交付総額は二百五十三億七百三十五万五千円。短大一校当たりでは七千五百七十七万一千円、学生一人当たりでは十六万九千円だった。
　高等専門学校は私学の場合三校のみ。その三校に総額五億三千四百二十一万円が交付された。一校当たりでは一億七千八百七万円、学生一人当たりでは二十五万八千円。