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記事2009年3月23日 2131号 (5面) 
新校長インタビュー (178) ―― 大東文化大学第一高等学校
校長 安生 高明氏
高校1年の指導が決め手
人は必ず変わる


 昭和三十七年の創立以来、大東文化大学第一高等学校(安生高明校長、東京都板橋区)は「剛健」「中正」「努力」の三つの柱を教育目標に掲げ、学園生活のさまざまな場面で実践している。「剛健」とは「強い心」を意味し、「中正」とは「偏った考えではなく、調和のとれた考え方を身につけ、それを基に正しく判断し行動できる力」を指す。「努力」は「自らの目標に向かって日々の学習を積み重ね、継続、チャレンジする意欲」を意味する。
 安生校長は「人は必ず変わる」という信念の下に、「現在の姿で生徒を評価してはならないと思っています。三年間の教育を通して、その生徒が変わる可能性があるからです。卒業後を見据えて、客観的にその生徒を評価する必要があるのです」と、高校の三年間の教育を重視する。
 安生校長は、絶えず生徒たちに声を掛けるように心掛けている。校長室は常に開けてあり、生徒たちが自由に話に来ることができるようにしている。朝、校門で生徒にできる限り声を掛けるようにもしている。
 「教員の意識が変われば必ず生徒も変わる」という教員間での基本的な共通意識を持ち、生活習慣をきちっとさせることが原点であるという「原点回帰」にこの一年間取り組んできた。時間を厳守し遅刻ゼロ運動を目指しているのもその一環だ。最近ではその成果も出てきた。
 平成七年に男女共学にしたが、生徒の目指す進路の多様化に対応し、コースもきめ細かくした。三年間で学力を付けるために、一年で総合進学と特別進学の二コースに分かれ、二、三年で総合進学が一般文系、他大文系、理系の三コースに、特別進学が特別進学文系と特別進学理系の二コースに分かれる。大東文化大学へは約三割が入学する。成績上位者は、同大学への推薦入学権を持ったまま他大学を受験できる。
 「高校一年次の指導が決め手になると思います。ほとんどの生徒が公立から入学してきますから、入学前に本校がどのような学校であるか、何を求めているのかをしっかり事前に学んでもらいます。私学ですから、大東一高の生徒であるという帰属意識をしっかり持ってほしいと思うからです」と安生校長は生徒に期待する。
 十年間同校の教頭職を経て昨年四月校長に就任。専門は国語。来年度から国語の授業を受け持つことになっている。
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