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記事2009年11月3日 2152号 (4面) 
新校長インタビュー (192) ―― 立教池袋中学・高等学校
校長 鈴木 弘氏
立教学院の一貫連携教育目指して
人材の確保と環境づくり



 立教池袋中学・高等学校(鈴木弘校長、東京都豊島区)は、生徒一人ひとりが神様から与えられた能力を尊重し育(はぐく)むキリスト教精神に基づく教育を実践している。この精神の下に、大学までを視野に入れた立教学院全体としての一貫連携教育を目指している。教育目標は「テーマを持って真理を探究する力を育てる」「共に生きる力を育てる」を掲げる。
 「テーマを持って真理を探究する力」とは、自分のテーマを見つけ自主的・主体的に生徒等が学習・研究活動を進めることであり、「共に生きる力」とは、他者を理解し尊重し、協力して未来を拓(ひら)く力を育てようとする意味だ。「この二つの教育目標にぶれはない」(鈴木校長)。
 本校では、大学と協力して、生きた英語力の育成に力を入れているが、現在、教育改革の一環として、英語によるコミュニケーション能力を強化するためのプロジェクトを進めている。また、中学生・高校生のときに、人間としてのしっかりとした土台を築きあげることに一層力を注いでいく。
 また「学校は人と環境(施設・設備)で成り立っている」と鈴木校長。学校経営において重点としているのは@よい人材(教員)の確保とその育成、A施設等の環境づくり――だ。特に人材確保については、「いろいろな視点からの人材確保の必要性から、教員の採用方法も模索中です」と鈴木校長。
 昭和五十一年、同校の前身の立教中学校に奉職、今年で三十四年目を迎えた。「当時は、公立校とはまったく違う発想でさまざまなことが自由に語られ実現していきました」と言う。鈴木校長は小・中・高・大学と公立学校出身だが、「三十四年間、私学『立教』の醍醐味(だいごみ)を肌で感じてきました。立教に勤めながら『立教に育てられてきた』という感謝と、立教への思いは誰にも負けないと自負しています」と語る。
 今年度は創設者ウィリアムズ主教宣教百五十周年、立教学院創立百三十五周年、そして、池袋立教中学・高校創立十年目という節目に当たる。
 伝統を守りながら、改革への意欲を見せる鈴木校長の言葉には、常にチャレンジする、活気ある雰囲気が感じられる。

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