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記事2009年10月13日 2150号 (5面) 
新校長インタビュー (191) ―― 普連土学園中学・高等学校
校長 浜野 能男氏
生徒の可能性を伸長
希望者は夏休みに英語漬け



 普連土学園中学・高等学校(浜野能男校長、東京都港区)は一八八七年、アメリカ・フィラデルフィアのフレンド派(クエーカー)に属する婦人伝道会の人々によって、女子教育を目的に創立された。日本では、フレンド派に基づいて設立されている学校は、同校のみとなっている。
 「本校ではキリスト教精神に基づいて、生徒に与えられた尊い種である、神から与えられた素晴らしい可能性をはぐくみ、生徒一人ひとりを大切にしていくことを目標としています」(浜野校長)
 この基本的な考え方は、宗教教育に表れている。毎朝二十分間、礼拝の時間が設けられており、週一時間、聖書もしくは宗教の授業を行っている。創立以来奉仕活動にも力を入れており、各学年で聴覚障害・視覚障害等テーマを決めて学習・奉仕活動を行っている。高校一、二年では夏休みに各自で計画した奉仕活動を行う。また、生徒の組織であるボランティア委員会が学校外の施設での奉仕活動を企画し、学年の枠を超えて自由に参加できるようにしている。
 進路指導は各生徒の素晴らしい可能性を伸ばそうとする考えに基づき、進学至上主義にならないようにしている。一学年、三クラスで百三十人が在籍している。中学では英語、英会話、数学の授業を二分割し、高校では英語と数学の多くが習熟度別授業を行っている。高校二年から選択科目が入ってくるが、高校三年で選択の数が増えてくる。中には生徒二〜三人でも成立させている科目がある。
 その中で、英語は創立以来重視している。中学では週六時間を英語に充てている。日本人教師は主に文法・読解力をつけ、外国人教師が小人数クラスで英会話授業を行っている。ユニークなのが、中学三年生の希望者には、夏休みに校外の寮で三日間、英語漬けのキャンプ生活をすることだ。
 同校では床、生徒の机・いすはすべて木製で、木の温かみがあふれる自然な雰囲気を醸し出している。都心にあっても、生徒たちは落ち着いて学習している。
 浜野校長は大学卒業後、英語の教師として同校へ奉職。進路指導、広報、教頭等を歴任し今年度より校長に就任。

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