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記事2009年1月3日 2123号 (5面) 
重要な私学の自主性・独自性
各地で私学振興大会開催
和歌山県 建学の精神に立ち戻り
私学振興助成費の実現決議
 和歌山県の平成二十一年度予算案は、知事査定を受けて一月中旬から下旬にも確定、公表される見通しで、現在、大詰めの段階を迎えている。現在、県財政は厳しい状況だが、県の私学主管課では、私学助成の重要性を財政当局に訴えている。県は昨年三月に策定した「新行財政改革推進プラン」に基づいて歳出削減を実施中で、すでに「私立専修学校運営事業費補助金」や「高校定時制及び通信教育振興奨励事業」については制度の見直しが同プランの中で求められている。経常費助成についてはマイナスシーリングの対象外だが、厳しい状況に変わりはない。
 これより先、和歌山県私立学校連合会(稲田武彦会長)は昨年十月二十九日、和歌山市の和歌山県民文化会館で、私立幼稚園、小、中、高校、専修・各種学校に子供を通わせている保護者と、私立学校の教職員らが集まって「第四十二回和歌山県私立学校振興大会」(後援=和歌山県)を開催した。
 この中で、稲田会長は今こそ建学の精神に立ち戻り、私学の特色、独自性を遺憾なく発揮するときであるとし、「私立ならではの教育を正面に見据え、幼・小・中・高が一貫した大きな目標を掲げ、一歩先を歩んでやり遂げてきた実績をさらに前進させるときである。また社会の要請をくみ取り時代に役立つ資格、技能の取得を目指す人材の育成は専修・各種学校がそのほとんどを引き受けていることにも高い評価がなされている」とあいさつした。来賓の仁坂吉伸・和歌山県知事は、あいさつの中で、私立学校が知識基盤社会をリードする「生きる力」を備えた、たくましい人材の育成等、社会のニーズに対応した教育を着実に実践していることに敬意を表した上で、「和歌山県長期総合計画の一つに『未来を拓くひたむきな人間力を育む和歌山』を掲げている。子供の自立を育む学校教育の推進、地域の活力を育む人づくり等、『未来に羽ばたく元気な和歌山』の実現に向け、一歩一歩着実に歩みを進めていきたい」と述べた。
 この日は、(1)「幼・小・中・高校教育をより振興するための助成」、(2)「専修学校・各種学校の教育施設を改善整備するための助成」、(3)「就園・就学に要する教育費の保護者負担の軽減」――の三点の実現を決議した。
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