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記事2008年9月23日 2110号 (7面) 
新校長インタビュー (165) ― 昭和女子大学附属昭和中学校・昭和高等学校
校長 石原 由美子氏
触れ合い通し、豊かな人間性
目標を高く、実現に向かい努力



 「本校は『世の光となろう』を建学の精神に掲げています。誠実で自立心に富み、自己実現を目指しながら社会の一員として貢献できる人間を育成していきたいと思っています」
 昭和女子大学附属昭和中学校・昭和高等学校の石原由美子校長はこう抱負を語る。
 この建学の精神の下に、「清き気品」「篤き至誠」「高き識見」を校訓三原則としている。教育方針は、「人との触れ合いを通してお互いに磨きあい、豊かな人間性を築いていくこと(全人教育)」(石原校長)だ。同校の学校行事や研修がかなり多いのも、この教育方針に基づいているからだ。学校生活について、してはいけないことについても、教員がこまめに指導していく点も徹底している。
 総合的な学習の時間「私の研究」では、身近な疑問や関心のあるテーマについて一年間を通して研究し、一、三、四、五年生の全員が研究論文をまとめ、クラス全員の前で発表、優秀なものを全校発表する。二年生は全員が全員参加するボストンでの研修にそなえて事前研修したことに、現地での体験をプラスして英語で発表する。自発的に学ぶ姿勢や、工夫して研究をまとめる能力、相手に分かりやすく伝えるプレゼンテーション能力の向上など、将来に役立つ力を総合的に養うものとして、高く評価されている。
 また、同校ならではの独自の中高一貫教育システムも実績がある。二十六年前から導入している「五修生制度」がある。これは、六年間の学習課程を五年間で修了し、六年生の一年間は同校に籍を置きながら、昭和女子大学で学ぶ制度だ。これによって、大学での研究や大学院進学にもゆとりをもって取り組むことができる。
 英語教育について、英語でのコミュニケーションを積極的にできる国際的人材を育てることを重要課題に英語教育カリキュラムを編成している。一年生から六年生の希望者を対象に、夏休みに「ボストン語学研修」を実施している。毎年三月に四年生以上の希望者は「英国短期留学」を体験することができる。
 また、文系・理系を問わず、「科学的な論理的思考力」を身につける理数系教育や、論理力と表現力を身につける国語教育にも力を入れている。
 石原校長は「生徒たちには、目標を高く掲げ実現に向かって努力してほしい」と期待をかけている。

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