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記事2008年9月23日 2110号 (1面) 
平成19年度教員統計調査「中間報告」公表
文部科学省調べ
全学校種で平均年齢上昇
平均担任授業時数 公立が私立を上回る
文部科学省は九月四日、平成十九年度学校教員統計調査の「中間報告」を公表した。三年ごとに学校の教員の構成や個人属性、職務態様等を調査しているもの。中間報告によると、教員の平均年齢はすべての学校種で上昇し過去最高を記録、教員の学歴構成ではすべての学校種で大学院修了者の割合が増えていた。また教員の週当たりの教科等担任授業時数は、大半の校種で公立が私立を上回っており、平均給与月額も、同様に概ね国公立が私立を上回っていることなどが分かった。
 中間報告から主な項目についてみると――。
 〔平均年齢〕
 国公私立学校の本務教員の平均年齢は、小学校四四・四歳、中学校四三・八歳、高校四五・一歳、中等教育学校四〇・七歳、特別支援学校四三・三歳、幼稚園三五・〇歳、専修学校四四・三歳など。
 平成十年度調査と比べると、小学校で二・六歳、中学校で三・四歳、高校で二・〇歳、幼稚園で一・三歳上昇していた。
 私立学校をみると、小学校四一・四歳、中学校四一・七歳、高校四四・四歳など公立校と比べ平均年齢が低いのが特徴。小学校や高校、専修学校では前回調査(平成十六年度)と比べ平均年齢の低下がみられた。
 国公私立大学の本務教員の平均年齢は四八・三歳、うち学部が四九・四歳、大学院が四七・四歳、短期大学は五一・四歳、高等専門学校は四七・〇歳だった。
 うち私立大学は四九・四歳、うち学部が四九・七歳、大学院が五四・七歳、短大が五一・七歳、高専が四七・五歳と全般的に国公立を上回っていた。特に私立大学大学院では教員の平均年齢が高く、国立大学とは八歳の開きがあった。
 〔平均勤続年数〕
 十九年度の本務教員の平均勤続年数は小学校二〇・二年、中学校一九・一年、高校一九・四年、特別支援学校一八・〇年、幼稚園一〇・五年など。このうち私立は国公私立平均を大きく下回っており、小学校一四・〇年、中学校一四・一年、高校一六・九年、特別支援学校一一・六年、幼稚園八・七年などと二年から六年程度短いのが特徴。
 大学の本務教員の平均勤続年齢は国公私立の平均で一三・七年、短期大学は一五・二年など。このうち国立と私立を比較すると、大学学部で国立が一七・二年に対して私立は一三・七年、大学院では国立が一四・八年に対して私立は一一・二年と、本務教員の平均年齢が高いこともあって全般的に私立の方が勤続年数は短い状況だ。
 〔授業時数〕
 小学校等の週当たりの教科等担任授業時数(道徳、特別活動等を含む)は学校全体の平均で、小学校一八・四時間、中学校一四・九時間、高校一三・六時間、特別支援学校二〇・一時間など。
 このうち公立と私立を比べると、私立学校は、小学校で一・七時間、中学校で二・九時間、高校で〇・二時間、中等教育学校で〇・二時間、特別支援学校で〇・四時間、それぞれ公立学校を下回っていた。
 大学学部の平均週担当授業時数をみると、全大学の平均は七・三時間、うち私立は七・六時間。また大学院の全大学平均は四・七時間、私立は五・一時間などだった。
 〔平均給与月額〕
 十九年度の国公私立の平均給与月額(平成十九年九月、本俸のみ)は小学校三十六万六千円(四四・四歳)、中学校三十六万八千円(四三・八歳)、高校三十八万一千円(四五・一歳)、特別支援学校三十六万三千円(四三・三歳)、幼稚園二十二万三千円(三五・〇歳)など。
 このうち私立だけをみると、中学校では国立、公立の平均を上回ったが、高校では国立、公立、私立の順で、公立高校とは五千円の開きがあった。本務教員の平均年齢が私学の方が低いことなどの影響も考えられる。
 大学教員の平均給与月額(本俸のみ)は大学で四十六万一千円(四八・三歳)、短大は四十一万一千円(五一・四歳)、このうち大学では私立の方が公立を上回っていたが、短大、高専では私立が国公立を下回っていた。
 〔学歴〕
 全学校種で大学院修了者の割合が上昇、前回調査と比べ小学校は〇・四ポイント増の三・〇%に、中学校は一・二ポイント増の五・七%に、高校は一・二ポイント増の一二・三%となった。
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