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記事2008年8月13日 2107号 (1面)
毎日朝食など基本的生活習慣と学力関係顕著
文科省が学力調査追加分析結果公表
一斉読書は低学力層の学力伸長に有効
高学力層には 図書館を使った授業など
文部科学省は、昨年四月の平成十九年度全国学力・学習状況調査に関して、八月七日、「追加分析結果」をまとめ、公表した。同調査の分析・活用に関する専門家検討会議の下に設けられたワーキンググループが分析に当たったもの。それによると、家庭における生活・学習習慣に関する項目と学力との関係は強く、特に朝食を毎日食べるなどの基本的生活習慣に関する項目と学力との関係が顕著であることが分かった。ただし朝食を全く食べない児童生徒でも他の生活・学習習慣が確立していれば、正答数は比較的に高かった。 また学力層に着目した指導方法等に関する分析では、低学力層に対する少人数指導が学力の底上げに関連があり、高学力層に対する発展的指導はやはり学力の伸長に関連があることなどが明らかになった。 具体的には「朝の読書」など一斉読書は低学力層の減少が顕著にみられ、博物館や科学館、図書館を利用した授業、ボランティア等による授業サポートは、高学力層の増加が顕著にみられた。また書く習慣やさまざまな文章を読む習慣を付ける授業(国語)、実生活における事象との関連を図った授業(算数・国語)、家庭学習の課題(宿題)などでは低学力層の減少と高学力層の増加の両方に関連がみられた。 さらに習熟度別・少人数指導を行った学校は、勉強が好きではない等とする児童生徒の割合が少ないこと、学校の教育活動の情報についてホームページを開設して情報提供を行った学校では、そうした取り組みと学力との関係がみられた。分析結果をもとに同省では各学校が自らの学力・学習状況を視覚的に把握できる手法(チャート)を開発・提案している。 |
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