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記事2008年7月3日 2103号 (2面) 
高校看護教育検討会
評価が高かった5年一貫卒業生
受け入れ病院から実情聴取
 文部科学省の「高等学校の看護教育に関する検討会」(座長=中島紀恵子・日本看護協会看護教育研究センター長)の第三回会合が六月三十日、都内のホテルで開かれ、五年一貫課程出身者を採用している心臓病専門病院(岡山市)と診療科目二十五科を擁する地方拠点病院(会津若松市)から看護師としての特性や評価等を聴取した。新人看護師研修等を通じての評価結果として、両病院とも五年一貫課程(高校三年+専攻科二年の一貫課程)の卒業生については、「素直」「誠実」との評価で、技術面でも高校卒業後入学する三年課程の看護師養成学校卒業者と遜色はなく、むしろ優れている点があることなどが明らかになった。
 同検討会は今年二年目の卒業生を出した五年一貫課程制度を評価することにしているが、中島座長は、この日の最後に五年一貫課程とその他の課程に特徴的な差を見出すことは得策ではないと語っており、低い離職率なども考え合わせると五年一貫課程の高評価は動かしがたいといえそうだ。
 またこの日の委員の報告では、五年一貫課程にはもともと平均より優秀な生徒が集まる傾向で、しかも親の強い期待などを背負っている子もおり、そうしたことが高い目的意識、国家試験への挑戦を支えていることなどが明らかになった。
 このほか看護科生に限った話ではないとした上で、文部科学省に出席した病院関係者から基本的な接遇とマナー教育、対人関係能力の教育の充実等が要望された。
 次回以降は制度論的議論を進める予定。
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