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記事2008年6月3日 2100号 (3面) 
新校長インタビュー (160) ―― 宝仙学園中学・高等学校
校長 関谷 五郎氏
パーソナルファイルで個別指導
生徒が主役の学校目指す



 「生徒が主役になるような学校にしたいですね。楽しく学びながら生徒が成長していくような環境にしたいです」と関谷五郎・宝仙学園中学・高等学校長(東京都中野区)は抱負を語る。
 同学園は仏教に基づく建学の精神の下に、人づくりに力を入れている。生徒が将来希望する進路に進むことができるために、学力の向上を図っている。同校には共学部・理数インターと女子部がある。
 共学部・理数インターでは、世界で活躍するリーダーを育てることを目標に、課題を発見し、問題を解決していくために、理数的手法を身につけた科学的探究心と論理的思考力を身につける。英語週八時間、数学週七時間、国語週六時間のうち、各一時間は個別指導の時間をとっている。一人ひとりの学習時間を確実にチェックし、各生徒の適性に合った指導を行う。個別指導を行うに当たっては、パーソナルファイルを作成する。パーソナルファイルは、一人ひとりの学習の課題を支援するために開発されたコーチングツールだ。これは定期テストや実力テスト終了後に実施する面談や、日々のコーチングに利用される。
 一方、女子部は中学一年生から習熟度別授業が行われ、高校は特別進学、特別進学留学、総合進学、保育の四コースに分かれる。今年度から始めた授業が、草川剛人副校長が担当する「学びの授業」だ。この授業は、一グループを四〜五人に分けて、生徒たちが課題についてさまざまな資料を使って調べ、話し合い、発表する。まさに関谷校長が言う生徒が主役≠ニいう方針を最も貫いている授業だ。「生徒が生き生きと授業に参加している」(関谷校長)。他校からの見学者もいると言う。女子部の特別進学留学コースは、高校一年の夏休みからオーストラリアの姉妹校への短期留学で生活体験と文化交流を行い、十二月からの一年間のニュージーランド留学へ万全の準備をする。
 関谷校長は、長年ソニー鰍ノ勤務し、二〇〇六年までの十八年間、テレビ生産の海外展開の陣頭指揮に携わり、アメリカ、イギリスに長期間滞在した経験を持つ。
 同校は今年、創立八十周年を迎え、これを機に一層授業改革を進めていく方針だ。

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