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記事2008年4月3日 2095号 (1面) 
中教審大学分科会に各部会の審議状況報告
文科省
質保証の枠組み作り学術会議に審議依頼
 中央教育審議会の大学分科会(分科会長=安西祐一郎・慶應義塾長)の第六十七回会議が、三月二十五日、東京・三田の三田共用会議所で開かれた。議題は、「各部会等の審議状況について」「学士課程教育のあり方について」「認証評価制度について」など。
 文部科学省から教育振興基本計画特別部会の答申素案の説明が行われたあと、各部会から審議状況についての報告が行われた。
 このうち制度・教育部会内に設置された学士課程教育の在り方に関する小委員会からは「審議のまとめ」が提出され、これを受けて文部科学省は以下のような取り組みを進めるとしている。(1)「審議のまとめ」の内容を各方面へ普及・周知し、各大学の主体的改善を促す。(2)改正大学設置基準(教育研究目的や成績評価基準の明示、授業計画の作成、FDの実施など)を踏まえた取り組みなどのフォローアップを実施。(3)「審議のまとめ」を踏まえた優れた実践の支援や先導的な取り組みを支援する。(4)大学教育の質保証等に関する改革の方策について、その具体化に向けた調査審議を本格的に開始するとして、着手する取り組みとしては、◇大学分科会に認証評価等特別委員会を新設し評価システムの在り方を検討する、◇質保証の枠組み作りは日本学術会議に「審議依頼」する、◇基礎的な実態調査を実施する、◇大学設置基準等見直しに向けた実態調査を実施する、◇学習成果の評価・測定に関する調査研究の推進、OECD国際調査のフィージビリティ・スタディの検討体制の整備、などを挙げている。
 このほか大学院部会からは博士課程の諸問題に関する議論の内容についての説明が行われ、留学生特別委員会は今後審議を加速し、早い段階でとりまとめると報告した。
 続いて「認証評価特別委員会」の設置が提案され、了承された。同委員会の所掌事務は、評価機関からの認証の申請に応じて審査を行うこと、認証評価制度や実施の在り方についての専門的な調査審議を行うこととしている。また、名古屋市立大学医学研究科前教授収賄事件、横浜市立大学医学部教授の学位取得に伴う金銭授受不祥事を受けて、文部科学省は厳正な学位審査体制を確立するよう通達を出したと説明した。
 教育再生会議は最終報告が出され廃止され、平成二十年二月二十六日の閣議決定により教育再生懇談会が設置された。
 議題「認証評価制度について」の審議は非公開となった。
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