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記事2008年2月3日 2089号 (2面) 
AO・推薦入試に新学力検査の導入を
学力向上で 中教審WGが改善案報告
 中央教育審議会の「高等学校と大学との接続に関するワーキンググループ」(WG)は、「大学全入」時代の入学者選抜の改善策として、学力不問との指摘もあるAO・推薦入試に新たな学力検査を導入する案をまとめ、制度・教育部会・学士課程教育の在り方に関する小委員会に報告した。
 平成十九年度大学入試においては、学力検査を重視する一般入試の入学者は五六・七%、推薦入試は三五・七%、AO入試は六・九%。入学者の約四割が、学力検査を課されない面接・小論文などで入学しており、学力不問との指摘もある。また、大学の約六割で、高校教育の補習授業などが行われている。WGは、いかなる入試であっても基礎学力の把握は不可欠として、AO入試・推薦入試の改善策として、学力把握措置の導入を提言。具体的に、(1)各大学が学力検査を実施(2)大学入試センター試験の成績を出願資格や合否判定に用いる(3)資格の取得や検定試験の成績などを出願資格や合否判定に用いる―の三つのうち、少なくとも一つを講ずるよう求めている。しかし、AO・推薦入試はセンター試験より前に行われており、同試験の成績を合否判定に用いるのは困難なことから、異なる時期に、新しい学力検査として「高大接続テスト(仮称)」を行い、これを入試に活用することを提案している。また、実施時期が特に定められていないAO入試には「青田買い」との指摘もあることから、一定のルールの必要性にも言及している。その他の改善策として、入学者受け入れ方針の明確化や、一般入試の改善なども指摘している。
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