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記事2008年12月3日 2118号 (4面) 
新校長インタビュー (170) ―― 昭和鉄道高等学校
校長 北山 雅人氏
ポスピタリティー・マインドの育成
時代のニーズに合わせ夢実現


 昭和鉄道高等学校(北山雅人校長、東京都豊島区)は昭和三年に設立され、今年創立八十周年を迎えた。この間、同校では一万七千人を超える卒業生を、鉄道会社や観光など交通産業界を中心とする分野へ輩出してきた。
 北山校長は「鉄道会社では、安全・サービス・スピードが要求されています。この三つのニーズに合わせて、本校では、あいさつを徹底させることと、ホスピタリティー・マインドの育成に力を注いでいます」と基本的な方針を語った。
 同校は平成十八年、八年間続いてきた運輸科と機関科が発展的統合し、「鉄道科」のみとした。一年次には、一般教科と鉄道全般の基礎を学び、二年次から運輸サービスと運輸システムの二コースに分かれて、希望進路に向けた実践的な力を育成している。運輸サービスコースは、観光業や旅客サービス業をはじめ一般企業、進学まで幅広い進路に対応できる。運輸システムコースでは、交通産業界および技術系の進路を目指す生徒を対象としている。
 運輸システムコースの専門教科では、鉄道車両や線路信号、運転システム、電気系統の授業を充実させた工学的なカリキュラムの下に、豊富な実習設備と教材を活用した体験的な学習を展開している。一階にある鉄道実習室には、一〇一系の運転台と制御機器をはじめ、実物の機器・装置をそろえているのも、同校ならではの特徴だ。
 また、両コースとも観光や経営学系の学部、あるいは理工学部への進学を希望する生徒に配慮したカリキュラムにもなっている。
 鉄道業界への就職者数は景気の好不況にかかわらず躍進を続けている。平成十九年度はJR、私鉄各社、車両・軌道設備の検修を行う企業や機器メーカーなどの関連企業に卒業生は巣立っていった。キャンパスは、「未来の鉄道をイメージした校舎」(北山校長)として、街のシンボルとなっている。
 「企業が求める能力・適性をはぐくむことで、男女双方の進路実績を向上させています。変化する時代のニーズに合わせ、生徒たちの大切な夢を実現するために取り組んでいきます」と北山校長。同校へ奉職して三十一年目となる。専門は体育。
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