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記事2008年12月23日 2121号 (1面) 
高校学習指導要領改訂案等を公表
数学、理科は教科書準備し24年度から実施
 文部科学省は十二月二十二日、高等学校学習指導要領の改訂案を公表した。今年度中にパブリックコメントを経て告示され、平成二十一年度中に周知徹底を図り、可能なものは先行実施となる。
 今回の改訂の基本的考え方は、すでに新学習指導要領が告示済みの小、中学校と同様、「生きる力」の育成、知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスの重視、道徳や体育等の充実による豊かな心や健やかな体の育成。また教育内容に関しては、言語活動、理数教育、伝統や文化に関する教育、道徳、体験活動、外国語教育を充実し、職業に関する教科・科目について職業人としての規範意識や倫理観の育成などの面で改善を図る。加えて食育や安全教育、環境教育、消費者教育などを充実し、いわゆる「はどめ規定」を原則削除する。卒業単位数、必履修科目等に関しては、卒業までに修得させる単位数は現行と同じ七十四単位以上、週当たりの授業時数(全日制)は標準である三十単位時間を超えて授業ができることを明確化。
 高校の新学習指導要領は平成二十五年度から学年進行で実施となるが、「総則」、「総合的な学習の時間」、「特別活動」については二十二年度から先行実施する。ただし総則のうち各教科・科目及び標準単位数、必履修教科・科目及び総合的な学習の時間の履修に関する規定は除外となる。
 「数学」と「理科」については二十四年度の入学生から、教科書を準備した上で新要領による指導を学年進行で実施する。専門教科の「福祉」については新しい介護福祉士養成課程に対応するため、学校の判断により二十一年度から新学習指導要領の実施が可能。「保健体育」「芸術」専門教科の「体育」「音楽」「美術」は学校の判断で二十二年度から実施可能。「国語」、「地理歴史」、「公民」、「外国語」、「家庭」、「情報」、上記の教科以外の専門教科は二十五年度入学生から学年進行で実施。
 特別支援学校の小学部、中学部、高等部は小・中・高校の新学習指導要領実施予定に準拠。
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