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記事2008年12月13日 2120号 (3面) 
日短協 学生生活に関する調査報告まとめる
進学理由の最多は「資格」
約半数が就職に不安
日本私立短期大学協会の学生生活委員会(委員長=末岡熙章・名古屋経済大学短大学部理事長・学長)は、このほど「学生生活に関する調査報告」をまとめた。
 調査の目的は、短期大学生の学生生活を把握し、今後の学生生活指導・支援の資料とするため。
 調査対象は日本私立短期大学協会加盟の本科学生。調査時期は平成十九年十一月から十二月まで。有効回答数は三万二千三百七十一人。
 設問のうち「短期大学に進学した理由」で最も多かったのは、「取りたい資格がある」(四八・五%)だった。二位は「学びたい専門分野・授業がある」(二八・二%)、三位は「大学生活は二年ぐらいが適当」(一八・四%)、続いて「経済的理由」(一六・一%)、「家族・先輩・先生に勧められた」(一三・五%)だった。また割合は少ないが「ここの学生になることが目標だった」(四・五%)、「短大は就職に有利」(八・二%)という回答もあった。「学生生活のどのようなところに満足しているか」との質問では、「何でも話せる友達の存在」(五六・〇%)が一位で、次いで「大学の雰囲気」(二五・二%)、「学びたい・興味ある授業の開設」(二二・七%)の順だった。
 「学生生活の中で改善してほしいこと」ではトップが「学食・学生ホール・学生会館等の利便性」(三七・八%)だった。
 「貴学は居心地がよいか」との質問には「よい」が四八・六%、「どちらともいえない」が四五・二%だった。「短大教育の中で充実してほしいもの」は、「資格教育」(四〇・七%)が最も多く、二位は「学科の専門教育」(三三・八%)、三位は「マナー教育」(二二・七%)、これに「スポーツ教育」「基礎学力教育」「教養教育」が続いている。
 「授業以外で時間をかけているもの」は、「アルバイト」(五〇・〇%)、「友人との交流」(四四・一%)だった。
 「今抱えている不安や悩み、気になっていること」は、「就職のこと」(四九・五%)がやはり半数近くに及んでいる。
 「社会人になるために身につける必要がある基本的生活習慣は何か」との質問では、トップが「言葉遣い」(五三・四%)で、「時間厳守」(四〇・五%)、「目上の人に対する接し方」(三三・三%)と続き、「公共マナー」や「あいさつの励行」も挙げている。「働くことについて」は、「一つの職場で長く勤めたい」(四七・二%)、「必要なスキルを身につけ社会に貢献したい」(二九・二%)が上位だった。「欲しい情報内容」では、やはり「就職のこと」(六一・二%)が最も多く、次いで「授業関連」(四五・〇%)、「資格取得のこと」(三一・五%)の順だった。
 回答結果から、多くの短期大学生は資格取得を目的として短期大学に入学しながらも、友達との交流など学生生活を楽しんでいる。一方で就職に対する不安を持つ者が多く、自分が社会人となるためには言葉遣いやマナー、教養が足りないと感じており、そうしたものを身につけたいと考えているようだ。(「貴学は居心地がよいか」を除く他の設問はすべて、二つまでの複数回答)
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