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記事2008年11月3日 2114号 (2面) 
教育再生懇談会
推薦・AO入試には「高大接続テスト」を
大学全入時代の教育で論点メモ提示
 内閣総理大臣が開催する教育再生懇談会(座長=安西祐一郎・慶應義塾長)の第五回会合が九月二十二日に開かれ、大学全入時代の教育の在り方等が討議された。当時は福田総理の下での開催。
 大学全入時代の教育の在り方に関しては、この日、事務局から「論点メモ」が提示され、大学の適正規模、大学教育の質の担保、大学進学者の学力担保、高大連携の推進による発展的な学力の向上、大学全入時代の教育費の在り方――の五点が論点とされた。
 このうち大学進学者の学力担保に関しては、一部の大学が推薦・AO入試により学力不問で多数の学生を受け入れている現状に疑問を投げかけたうえで、「大学入試センター試験より一層基礎的な内容の高大接続テスト(高卒程度基礎学力テスト)を新たに実施し、推薦・AO入試など学力試験を課さない場合には、最低限このテストを入学者選抜に利用するよう推奨するなどの改善例が示された。また高大連携に関しては、高校生向け大学講座を開講し、理解度を示す統一試験の成績に応じて大学入学後に単位修得を認定する方法、米国で実施されている「AP試験」(アドバンスド・プレースメント・テスト)を実施し、選抜参考資料とすることなどの改善例が挙げられている。
 さらにトップ大学は、飛び入学の受け入れ、APプログラムの提供等を大学の責務として実施する改善例が示されている。
 このほか懇談会では教育格差問題などが取り上げられ、親の経済力に左右されない教育環境を作る重要性などが安西座長らから指摘された。
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