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記事2008年11月23日 2117号 (1面) 
慶應義塾が創立150年記念式典
安西塾長が式辞で表明
150年の節目を新出発点として
日本と世界の未来に貢献
 慶應義塾は十一月八日、慶應義塾大学日吉キャンパスに天皇皇后両陛下をお迎えして「創立百五十年記念式典」を執り行った。小雨交じりの天気の中、海外の大学学長ら多数、また約一万人の塾員ら関係者が出席した。この中で式辞を述べた安西祐一郎塾長は、幕末の安政五(一八五八)年、攘夷か開国かに揺れる混迷の時代に、二十三歳の青年・福澤諭吉によって開かれた蘭学塾が、幾多の危機を越え百五十年の時をへて、今や小学生から大学院生まで、通信教育課程等を含めて在学塾生五万人余、専任教職員約四千五百人、塾員約三十一万人を抱え、世界の主要大学等との連携を強め、国内のみならずグローバル化と多極化の進む国際社会に大きな影響力を持つ世界水準の学塾として揺るぎない地位を築いたこと。その上で慶應義塾は改めて福澤諭吉の原点に立ち戻り、百五十年の節目を新たな出発点に歴史ある私塾としての誇りを持ち日本と世界の未来のために貢献していく覚悟を語った。
 また天皇陛下は、困難な状況の中で、世界の情勢と欧州の文物を、オランダ語を通して学んでいた人々が、開国した日本を支える上に重要な役割を果たし、福澤諭吉はその一人であったことに触れられ、短期間に国が発展した陰には、当時の志ある人々の努力があったことへの深いお気持ちを述べられた。
 慶應義塾では創立百五十年に合わせて平成十七年十月から十年計画で記念事業を進めており、すでに記念式典の会場となった協生館の竣工、陸上競技場の新装などを行い、今後も新しい初等中等教育校の開設(平成二十三年)など様々な事業を実施する予定。
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